第8話 再会。
カニ生活8日目――――――――
〈状態〉
〈名前〉 蟹江静香
HP 30/30
MP 14/14
筋力 11
頑強 11
素早さ 10
器用さ 7
知能 11
幸運 9
〈
〈攻撃系
〈装備〉草と獣の鎧+1(防御力+2)
――――――――――――――――
生徒の居場所について情報を得た蟹江静香は、現在値から東に位置する巨岩へと探索する事となった。カニの脚でも1日歩けば辿り着くという話を妖精から聞き、即座に出発を決意するのであった。
「回復薬が1個しかないのが心許ないけど、行ってみるしかないか。途中で敵に出くわしても、レベルアップが出来れば全回復できるし、そこを上手くコントロールして探索をしていこう」
『そうですね。警戒を怠らぬ様、真っ直ぐと東に向かいましょう。私には方向を知る
「頼りにしてるわ」
【トピックス】――――――――
ダメージ判定は、攻撃の種類に関係する
――――――――――――――――
――熱帯雨林
【マスク判定】曇っている。カニには都合が良い。
探索判定【2】【4】 新たな敵に遭遇した!
【マスク判定】 相手は1体の様であり、種類や大きさを特定すると
【マスク判定】 大きくて強そうな鳥がエサを探している様だ
【マスク判定】 相手はまだこちらに気付いていない。
「見つけてしまったものはしょうがない。戦おうレベルも上がるかもしれないし」
不意打ち判定 【1】【1】 ファンブル!
とびかかり攻撃を仕掛けようと、蟹江静香は攻撃を繰り出した。しかし、この大事な瞬間に、転んでしまい、不意打ちは大失敗してしまった。これにより、最初のターンは無条件で攻撃を受けてしまう。次のターンから素早さによるイニシアティブ判定が行われる。
「なんか私、不意打ちが滅茶苦茶下手なんじゃね?」
『次からは、不意打ちせず、やあやあ我こそは! ってやつやります?』
「それもそれで、死にそうでやだ……」
大きな鳥の先制攻撃。成功判定【マスク判定】【マスク判定】成功。
ダメージ判定【マスク判定】【マスク判定】
大きな鳥による、くちばしの攻撃! 少しのダメージ。
「あれ? 全然痛くない? なんで?」
『今までの敵が規格外過ぎたのでしょう。この鳥も、前に倒した巨大な鳥より一回り小さい個体です。ですが、注意して戦ってください!』
「了解!」
イニシアティブ判定【マスク判定】【マスク判定】失敗!
1ターン目――――――――
大きな鳥の先制攻撃! 成功判定【マスク判定】【マスク判定】成功。
「回避なし! 受ける!」
ダメージ判定【マスク判定】
嘴での攻撃、蟹江静香にダメージは与えられなかった。
「おぉ! これは、最終防御力が上回ったって事だね!」
『つまり、打ちどころ次第では、相手の攻撃を無効化できるという訳ですね。これは良い発見となりました!』
蟹江静香の攻撃。成功判定【5】【2】成功。
ダメージ判定【3】【4】成功。
【部位破壊判定】【マスク判定】失敗。追加ダメージなし。
カニの鋏が相手の肉体を締め上げる。切断こそ出来なかったが、相手にかなりの痛手を負わせることが出来た。
2ターン目――――――――
大きな鳥の攻撃! 成功判定【マスク判定】【マスク判定】成功。
「回避なし! 受ける!」
ダメージ判定【マスク判定】
嘴での攻撃により、蟹江静香に少しのダメージが与えられた。
「草と獣の鎧の効果あるよ! 作って良かったぁ!」
蟹江静香の攻撃。成功判定【2】【2】成功。
ダメージ判定【4】【4】成功。
【部位破壊判定】【マスク判定】失敗。追加ダメージなし。
「部位破壊発動しねぇ~!」
カニの鋏が相手の肉体を締め上げる。切断こそ出来なかったが、相手にかなりの痛手を負わせることが出来た。
3ターン目――――――――
大きな鳥の攻撃! 成功判定【マスク判定】【マスク判定】成功。
「回避なし! 受ける!」
ダメージ判定【マスク判定】
嘴での攻撃、蟹江静香にダメージは与えられなかった。
「この攻撃で終わってくれ~!」
蟹江静香の攻撃。成功判定【2】【2】成功。
ダメージ判定【4】【1】成功。
【部位破壊判定】【マスク判定】成功。追加ダメージ2。
部位破壊により、相手の足を切断する事に成功した。判定により、防御が下がるところだが、それを待たずして、大きな鳥はカニの握力によって死亡した。
――――――――戦闘終了。
報酬――――――――
経験値+200
鳥の羽
――――――――入手。
戦闘終了と同時にファンファーレが鳴り響く。即座に脱皮が始まり、更に一回り成長した。ピンポン玉から始まった身体も、今ではバレーボール程の大きさになっていた。
「よっしゃあああああ! レベルアップ! ちょっと大きくなった!」
『今回は相手に恵まれましたね』
〈状態〉
〈名前〉 蟹江静香
HP 36/36
MP 22/22
筋力 13
頑強 13
素早さ 13
器用さ 9
知能 13
幸運 12
〈
〈攻撃系
〈装備〉草と獣の鎧+1(防御力+2)
――――――――――――――――
「確率が集約しているのを感じる……」
『
「続けて、もぐもぐタイム!」
『
【4】【3】【3】
『――素早さが2増加しました』
「おぉ……そして新鮮なだけあって、お肉がジューシー!」
『相手のレベルに応じて、味に変化があるのかもしれませんね』
「それでは改めて
〈状態〉
〈名前〉 蟹江静香
HP 36/36
MP 22/22
筋力 13
頑強 13
素早さ 15
器用さ 9
知能 13
幸運 12
〈
〈攻撃系
〈装備〉草と獣の鎧+1(防御力+2)
――――――――――――――――
「初期と比べて逞しくなってきたな……」
『通知です。素早さの数値が一定数を越えた為、特化した存在に進化が可能となりました。進化候補は、【ハイスピードクラブ】です』
【HSC《ハイスピードクラブ》】――説明。
蟹種族における、素早さ特化型の進化形態。筋力と装甲が1低下する代わりに、素早さが2増加する。成長曲線も素早さに特化して変更される。素早さが高いと先制攻撃の成功率が上昇し、相手を一方的に攻撃する事が可能となる。相手の数値と2倍の差がついている場合、攻撃回数が増加する確率も増える。
――――――――説明終了。
『――以上が詳細となります』
「今しがた装甲の恩恵を受けたばかりで、減らそうとする訳ないでしょ。進化はもちろん保留」
『この流れですと、他の
「この戦闘バランスなら、防御型か、オールラウンダーの方が、遥かに生き残りやすいと思う。素早さが減るとかならダメだけど」
『成長曲線まで変更されるとなると、進化は慎重に行わなければなりませんね』
2度目の探索判定【2】【1】 新たな敵に遭遇した!
【マスク判定】 相手は2体の様であり、敵対しているようだ。
【マスク判定】 1体目は明らかに異質の存在である。それは今までに見たモンスターの中で遥かに大きな個体である。動物の枠を遥かに超えた筋肉量と発熱。勝てる見込みはないかもしれない。
【マスク判定】 2体目は小さな虫だが、その強さは侮れない。かなりの修羅場を潜り抜けて来た虫である。
【マスク判定】 相手は敵対しているので、気付いていない。
「当たり前の様に傍観! それにしてもあのモンスター、強そうが過ぎる」
『明らかに存在が異質です。勝てる見込みがまるでありません。熊の様な、狼の様な、虎の様にも見えますが、とにかくモンスターとしか言えません』
「アレもしかして……。大きなイタチかもしれない……。筋肉量が私の知っているものとは大きく異なるけど……うわっ、首がふっとい……!」
対峙する2体の戦いが始まった。(内部処理により、判定は割愛)
1ターン目――――――――
イニシアティブ判定により、巨大モンスターの先行攻撃。爪での攻撃が、虫に襲い掛かる。虫は爪の攻撃を受けるが、勇敢に反撃に出る。
虫の体当たりが、巨大モンスターの身体にねじ込まれる。
「この世界の虫、相変わらず強い……! 数倍もある敵に立ち向かっていく……!」
2ターン目――――――――
鋭い爪の攻撃が、虫の身体を切り裂く。先程よりも傷が深く、体液が零れ落ちるも、虫の反撃は衰えない。しかし、当たりどころがわるく、ダメージにならない。運命は時に厳しい。
3ターン目――――――――
巨大なモンスターの爪が、更に深く突き刺さる。虫から渾身の反撃が繰り出される。攻撃は炸裂したが、元々のフィジカルに大きな差がある為、それ程状況は好転していない。
4ターン目――――――――
巨大モンスターの攻撃により、虫は吹き飛んだが、まだ起き上がる。最後の力を振り搾るかのように、反撃を繰り出す。最後の攻撃は命中はしたものの、虫に最早戦う気力は残されていない。
【マスク判定】 なんと、巨大モンスターは虫を持ち上げ、木の側に放置した。驚くべきことに、トドメを刺さなかったのである。その理由は分からないが――
――。一定の知能に達していた蟹江静香には、一筋の可能性を見出した。
「このモンスター、私の生徒なんじゃね……⁉」
『確かに、この世界の在来種にしては、頭が良過ぎる気がしていました。何故か虫に対して、慈悲の心も持ち合わせています。可能性としてはありでしょう』
「念話で話しかけてみよう。その為の念話よ。いきなりカニが現れても、攻撃されそうだし」
『相手が念話を習得していない場合、脳に負荷をかける行為になるので、ご注意を』
『もしもし、私は蟹江先生です。そこのモンスターさん。話を聞いてください』
【マスク判定】 失敗。蟹江静香が念話を送ると、巨大モンスターは頭を抱えて苦しみだし、森の奥へと逃げて行った。脳に強い負荷が掛かったのだ。
――――――――戦闘終了。
報酬――――――――
経験値+150
モンスターの剛毛
――――――――入手。
「し、締まらねぇ~! しかも乱入で撃退したことになってる!」
『蟹江先生、こういうの苦手過ぎませんか?』
「う、うるさいなぁ! 好きで外してるんじゃないよ!」
蟹江静香が念話を使った影響で、先程の虫が起き上がり、威嚇を始めた。しかし、出血がひどく、数歩、歩みを進めたのち、その場に倒れた。
「折角あの子が生かした命なのに……助けるかぁ……!」
『流石先生。教職者の鑑ですね』
蟹江静香は、【粗末な回復薬】を虫に対して使用した。これにより、一命はとりとめることが出来た。更には蜜蝋を使い、傷も塞いだ。虫は、訳が分からないといった様子であり、警戒を解いていない。即座に木の上に避難してしまった。
「あれだけ動ければ大丈夫だろう。傷口を塞いだし」
『そうですね。やるだけの事はやったと思います』
「というかさ、オペレーター同士で話してくれれば、良かったんじゃね?」
『言ったじゃないですか、私から画期的なアイディアは出てこないって』
「そうだけどさ~! うわー! みすみす生徒らしき存在を逃した~!」
3度目の探索判定【4】【2】 新たな敵に遭遇した!
【マスク判定】 相手は2体の様であり、敵対しているようだ。
【マスク判定】 1体目はモンスター。2体目は小さな鳥で対立していた。
「もう見飽きたんだけど、飛ばしていい?」
『それは運命の神が一番思っている所ですので、我慢して見届けましょう』
「短縮戦闘してくれ~!」
5ターンにも及ぶ死闘の末、大きなモンスターが勝利した。
「今度こそ、不意打ち食らわすぞ!」
不意打ち判定【マスク判定】不意打ちが失敗した!
「は? 不意打ち失敗の呪いか?」
『もうこれなら、やあやあした方がマシですね』
1ターン目――――――――
イニシアティブ判定【マスク判定】【マスク判定】成功。
『久しぶりの先行ですね』
「やかましいわ」
達成判定【マスク判定】【マスク判定】成功。
敵の回避なし!【ダメージ判定】【3】【3】
【部位破壊判定】【マスク判定】成功。追加ダメージ【2】相手の筋力が2低下。
万力の様な鋏攻撃が、大きなモンスターを締め付けた。部位破壊の効果もあって、相手の命を刈り取る事に成功した。
――――――――戦闘終了。
報酬――――――――
経験値+300
モンスターの体毛
――――――――入手。
「不意打ちは失敗したけど、漁夫の利は美味しいな」
『普通に戦うより、遥かに楽に勝てますね』
「じゃあ、もぐもぐタイムといきましょうか」
『
【5】【3】
『――頑強+
「モンスターの肉は
『解析完了。説明します』
【モンスターの肉】――説明。
――――――――説明終了。
『頑強+は名前のとおり、頑強に補正が掛かるスキルの様ですね。
「いや、鳥を食べた後にしよう」
『
【3】【1】【6】
『――この肉は適合しませんでした』
「あぁあああああああ! 美味しいのに!」
『やはり自分で倒さないとダメなんですかね?』
「
〈状態〉
〈名前〉 蟹江静香
HP 36/36
MP 22/22
筋力 13
頑強 13+2
素早さ 15
器用さ 9
知能 13
幸運 12
〈
〈攻撃系
〈基本系
〈装備〉草と獣の鎧+1(防御力+2)
――――――――――――――――
1日を費やし、歩き続けたことで、目的である東の巨岩へと辿り着いた。妖精はヘビに対して、念話を教えているという情報から、念話によって呼びかけを試みる。
『もしもし、蟹江先生です。どなたかいらっしゃいませんか?』
すると巨岩の奥から、にゅるりと白い蛇が顔を出した。
『えっ、蟹江ちゃん先生……⁉ マジのカニじゃん! ウケる!』
『その口調は……。金森さんですね。
『流石は蟹江ちゃん先生! 立ち話も何だし、とりま、入ってよ!』
『お邪魔しまーす』
白蛇に案内され、カニが巨岩に出来た隙間に入り込む。それはかなり続いており、その道を抜けると、大木の洞と同じ様な、広い空間が広がっていた。
『やっと生徒を見つけられて良かったよー!』
『蟹江ちゃん先生も相当苦労したみたいだね~! まぁ、私も2回は死んだけど、夜も遅いし、今日はここで休みなよ! 明日詳しく話をして!』
『そうね。ここまで来るのに戦ったし、眠らせてもらうわ』
『おやすみー!』
こうして蟹江静香は生徒と再会を果たしたのであった。
【ルール】――――――――
デスペナルティの補足。1回目の死、四肢、肉体の一部の欠落、損失
――――――――――――――――
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