第5話 到着!
郊外、【神野支部】から南に約30km。
車を35分ほど走らせたところに《神力》が探知されたらしい廃工場がある。
ここ周辺の調査が俺たちの今回の任務なのだが、、
「いやぁ~、清々しいくらいなんもないっすねー!」
と、楽しそうに車の窓ガラス越しに外を眺めている。
「あんまそういうことは言わない方がいいぞー」
「そうっすね。すみません。」
と、堅吾は首をすくめる。
とはいったものの、たしかにかなり見渡しの良い所だ。
今通ってるのはガードレールもなく、ろくに舗装もされていない砂利道で、その両脇に見渡す限り耕作地が広がっている、
建物もほとんどなく、一軒家がポツポツと立っているくらいだ。
今日は天気がいいし、ここは自然が多いのもあって、とても空気が澄んでいる。
夕方に来たらもっと綺麗だったかもな。
まぁ昼頃には任務も終わるはずで、ここで夕日を見ることはないだろう。
「先輩!あの山の麓、あそこら辺だけ建物が集まってますけど、何かあるんすか?」
と、しばらく静かに外を眺めていた堅吾が俺に質問をする。
堅吾が指差す方向には小さな町があった。
「ああ。あそこには神野神社っていうずいぶん昔にたてられた神社があってな。平安?鎌倉?忘れたけどそれくらい昔にたてられた、歴史ある神社らしいぞ。」
「へぇ~、すごいっすね~」
地元の人以外にも今でも多くの人が参拝しにくるらしい。
帰りにでもよっていこうかな。
今向かっている廃工場もあの神社の近くにあり、あと数分もすればつくだろう。
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