第23話 キリアキア艦艇迎撃

 宇宙港に向かっていると、誰も触っている様子はないのに、タブレットがブゥッーブゥッーと震えていたので、取り出してみると、


キリアキア艦艇急速接近中

至急、艦に帰還してください。


と表示されていたので、3人に、

「まずいことになった。ちょっと急ぐよ。」

と言いつつ、スーツの反重力装置をつけて、ワイヤーを射出、3人のスカートのベルトのバックルに引っ掛けて反重力装置によって作り出した重力盾を蹴りつけて3人の

「「「わわわ」」」

という声を聞きながら一気に加速して宇宙港内に入り、自分の艦めがけて大ジャンプし、艦の前につくと、扉を開けてコックピットに行き、予め遠隔起動させておいた艦から、

『アイロース、クリロン号、キリアキア艦艇迎撃のため、発進します。至急発艦許可を。』

と言うと、宇宙港管理局から、

『了解。発艦を許可します。』

と伝えられたので、宇宙港から発艦し、艦からの、

『巡航速度で少し北西に向かってください』

という指示に従って移動すると、ちょうどワープアウトの反応が目の前に発生したので、戦闘速度に引き上げてその場所の下を通過、後ろに回って出てきたキリアキア艦艇に中性子砲4門を一斉斉射した。すると、キリアキア艦艇は急旋回して避けてきたので、その艦艇の完全な死角になる下部後方に回り込み、進行方向に向けて2発、右に1発、左に1発、後方に1発、機関部に向けて1発、同時に到達するように打ち、シールドの破壊によって動きが止まったその艦に4門の中性子砲を斉射し、通過し、後方で爆発四散したのを見、そして、核爆発による赤色の発光を見て対核兵器用シールドを展開し、落とされていたらやばかった、と思っていると、アイリーンさんが、

「え?あれ、核爆発の光よね?」

と言ったので、

「ええ、そうですね。ここで爆発しても地上には関係がありませんが、落とされていたらやばかったですね。」

と答えると、

「え?この船の中、大丈夫なの?」

と訊かれ、

「ええ。核兵器用のシールドを展開しているので。」

と言うと、

「じゃぁ、いいわ。帰りましょう。」

と言ったのを機に、艦を回頭させて宇宙港に帰投した。

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