第7話 ウルトラハイパードライブ・地球、夜側にて
ウルトラハイパードライブ、それはクリロン号のみに許された、恒星系間移動方法で、通常のハイパードライブでは、惑星エルステスから地球まで1ヶ月かかるところを、3日に短縮してくれるという破格の性能を持つ。通常のハイパードライブもあるのだが、何分、帰るまでに時間がかかってしまうので、今回はこちらを使っているのだった。(近距離では旅が味気なくなってしまうため、ハイパードライブを使って行き来している。)そうして・・・3日経った頃、
『まもなく目的地、地球の夜側に着きます。戦闘が起こると思われるので準備してください。』
と計器が告げてきたので、コックピットに戻り、シートベルトをして戦闘態勢に入ったのだった。
ウルトラハイパードライブ解除とともに警備隊が気づいたようで、わざと回線をキリアキア側にあわせてマイクを切っていた無線から、
『侵入者だ!!撃ち落とせ!!』
と聞こえたので、勝ったな、と思いながら、全砲門を警備隊の小型艦6隻、それぞれに照準を合わせて、一斉に発射した。すると、僕の艦の主砲が特殊な、中性子砲だというのを知らなかったのか、
『馬鹿か ズシュゥ~ ドカァ~ン』
と爆散してしまった。そして、ステルス機能、および光学迷彩機能を発動させて、どこか止められそうな砂漠を探し、見つけたので艦をつけておいた。そして、大急ぎで一番近くのキリアキア支部を探しにスーツに付いている光学迷彩機能をつけながら、反重力装置で斥力盾を作り出してなるべく足跡を残さないようにしながら走って行った。
一番近くの大都市に着くと、すぐに門を潜ってキリアキア支部を探しに、音を立てない走り方で走って行った。すると、如何にもというような、巨大な建物を発見し、見ていると、キリアキアの暗殺者達が着ていた服と同じ服を着たものがたくさん出てきたので、それと交差するように、ささっと自動扉を潜った。そして、ちょうど昼休みだったようなので、あちこち探し回っていると、如何にも幹部、と言うような男がこちらの方へ歩いてきたので、とりあえず、端によってぶつからないようにしていると、キョロキョロして、
「侵入者か?何か雰囲気が違うな。」
「・・・」
「誰だ!!出てこい!!」
と言う声に反応し、僕は真後ろに回って、レーザーライフルを抜きながら光学迷彩を解除した。すると、それに反応して、その幹部は体をひねりながら急いで距離をとった。そして、
「貴様、英雄アイロースか!!まさか生きていたとはな。そうそう簡単にやられると思うなよ!」
と言いつつ、レーザーガンを抜こうとしてきたので、とりあえず横並びに3発、レーザーを撃ち、しゃがんだところを心臓を撃ち抜いた。今回、心臓を撃ち抜いたのには理由があり、それは、できれば情報を吐いてもらいたかったからである。そして、やっと手がレーザーガンから離れたので、レーザーライフルを構えながら近づいて、
「ここに一番近い支部はどこにある。答えろ。どうせあんた幹部だろう?ほかの幹部がいるところを答えろよ?じゃないと痛い目を見るぞ。」
「ここに一番近い、幹部のいる支部は、ここから南西に行った昔インドと呼ばれていたところにある。看板はもうなくなっているから、コンパスを頼りに行くことだな。」
「じゃあな。あばよ。」
と言いつつ、レーザーライフルを眉間に向けて撃った。すると、ガクッと全身の力が抜けたようなので、光学迷彩をつけて外に向かって走り出した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます