第4話  エルステス帝国、探索者連合艦隊VS.キリアキア艦隊

 艦に帰ったら、すぐに寝る準備、風呂、夕食を済ませて、その日はもう遅くなっていたので寝た。次の日、宇宙港全域に鳴っているウ~ウ~という警報音で朝起きると、こんなことが聞こえてきた。

『まもなくキリアキア大規模艦隊がこの宙域にワープしてきそうです。戦えない方は避難を、戦える方で力を貸してくれる方は探索者ギルドに集合してください。』

と聞こえたので、ささっと着替えてジャムを塗ったパンとパックのコーヒーだけを持って、食べながら探索者ギルドへと走って行った。探索者ギルドに着くと、リーンさんが、

「アイロースさん、来てくれたんですね。ありがとう。」

「もちろんですよ。キリアキア艦隊と聞いたら来ないわけにはいかないですし。」

と言って、艦隊戦の準備に入った。

 作戦会議が始まった。今回の指揮官は以前助けたアイリーン少佐だった。聞くところによると、キリアキアがきな臭い動きをしていたために、今回のために戻らされたそうです。

「キリアキア艦隊は今日、朝9時頃、あと3時間ほどで来ると予想されています。フォーメーションとしては正六角形型できているので、こちらはその正面から少し上部に位置するよう、配置しておきます。探索者の方々は前方、後方にそれぞれほぼ同数になるよう配置してください。あ、アイロースさんは遊撃に徹していただけるといいですね。では、準備しましょうか。戦力差がありそうなので厳しい戦いになるとは思いますが、よろしくお願いします。では、また後で。」

「了解!」×残り全員

と言って、一旦解散した。

 2時間半後、アイリーン少佐の、

「探索者ギルドの皆さん、まもなくキリアキア艦隊がこの近くの宙域に来ます。発艦準備を開始してください。」

と聞こえたので、

「システムオールグリーン、発進オッケーです。キャプテンアイロース、クリロン号、発進開始します。」

と言い、港側の、

「キャプテンアイロース、クリロン号、発進開始して下さい。ご武運を。」

と言う言葉を聞いてから、発艦のため、レバーをゆっくり倒し始めた。そして、キリアキアの現れると予想される宙域へと向かった。

 目的の宙域に着くと、もうエルステス帝国艦隊はデブリに紛れて位置に就いていた。僕はとりあえず、デブリと間違われるように、わざと、ジャネレーターの出力を切って、慣性で移動していた。すると、すぐ近くでワープアウトの反応があったので、しめたぞ!と思いながら、そのまま慣性で移動していると、次々とワープアウトの反応があったので、ワープアウトの反応が疎らになり、やがてなくなったその瞬間に、一気にジェネレーターの出力を戦闘域にまであげ、一瞬で狙いをつけて手頃な重巡洋艦に主砲を一斉斉射した。すると、シールドを一撃ですべて破壊し、メインエンジンに中性子砲の直撃を受け、爆発し、その爆発の寸前に余波が及ぶ範囲から離脱していた僕の艦以外の周りの艦が次々と誘爆を起こしていた。そして、予め積まれていた対艦反応魚雷を1発撃つと、爆発の余波が及ばない、艦隊の最上部より1kmほど離れたところに一旦退避し、すぐにエルステスに戻ろうとするコースをとった。すると、やはりというべきか、僕の艦に釣られて、僕たち、探索者とエルステス帝国艦隊の包囲する中心に引き込まれてきたので、無線封鎖を解除し、

「今です!!」

と呼びかけると、全艦、一斉にジェネレーター出力を最大にして、主砲を一斉斉射した。そして、アイリーン少佐が、

「ありがとう。聞いていたとおりすごい判断能力ね。感謝してもしきれないわね。後は掃討戦だし、なんとかなりそうだわ。ありがとう。」

「いえ、それほどでもないですよ。掃討戦も参加しますけどいいですか?」

と言うと、

「経費で対艦反応魚雷の分は落としとくわね。あと、さっきの質問の答えだけど、稼ぎ時なんだし、参加した方がいいと思うわよ。」

と言われたので、キリアキアの艦艇を複数隻ロックオンして、必要と思われる数の砲門を向けて一斉斉射した。すると、7隻の軽巡洋艦をその一撃で、次の一撃で8隻、と言った具合に倒していき、戦艦1隻、重巡洋艦3隻、巡洋艦10隻、軽巡洋艦30隻、小型艦70隻、と言う戦果で終了した。戦艦1隻1億G、重巡洋艦1隻1千万G、巡洋艦1隻100万G、軽巡洋艦1隻10万G、小型艦1隻1万G、なので、締めて1億4千3百7十万G獲得してしまった。そして、前からあった分と併せて1億5千3百7十万Gとなってしまったのだった。そして、自分で稼いだ金ではあったが、タブレットに振り込まれた金額を見て、呆れてしまったのは言うまでもないことだった。

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