第8話
先輩は俺のほうにもたれてきた。暖かい彼女の体の温度が俺のほうに流れ込んでくる。俺の鼓動なのか、先輩の鼓動なのか、それは分からないが静寂の部屋の中でこれだけがはっきりとしている。
「うるさいね……。私の鼓動聞こえちゃってるのかなぁ……」
「そうかもしれませんね。でも俺の鼓動の音も混じってますよ」
「う、うそでしょ。だって、経験ないの私だけだし。緊張する」
彼女は少しだけ俺のことを抱きしめる強さが上がった。上半身が少しだけ締まる。しかし、柔らかい彼女の腕だったので興奮がすこし増しただけだった。
「俺の緊張してます。だってこんなに可愛い人が相手ですから」
「私、可愛い?……えへへっ」
そういって俺の胸に顔を埋めた。その瞬間に俺は先輩の服の中に手をつっこんっだ。先輩から気の抜けたような声が漏れる。そのまま、俺は彼女の下着に手をかけた。
先輩の下着が俺の目の前にはらりと落ちた。視線を先輩の下着から外して、先輩の顔を見る。彼女の目は蕩けて、俺の目の奥を見ているそんな気がした。
俺はそのまま彼女の目を見続けた。そのうちに彼女との顔が近くなる。彼女と唇を重ねよう。そう思い、彼女の背を持ちこちらに引き寄せた。しかし彼女は俺の胸に手をやって俺を引き離した。やはり、怖くなったのか?そう思ったが違ったようだった。
「あのー、無茶なお願いをいってもいいかな?」
「何ですか?」
「ちゅーする前にさ、私のこと……好きって言ってくれないかなー、って」
彼女は苦笑いを浮かべながらそんなことを言った。自分の頬を恥ずかしそうに指を掻く。どうかな?と聞くように彼女は首を傾けた。俺の答えなんて決まっている。俺からしたら先輩への思いをそのまま口にするだけだということをもう知っていた。
「好きです。誰よりも好きです」
「そっかぁ……、ありがとね。一生の思い出になるよ……えへへ」
「もしかして、望さんっteぐふッ」
俺の唇は先輩に勢いよく奪われてしまった。危うく歯と歯が当たってしまうかと思うくらいに勢いよく。
「ご、ごめん。へたくそで。で、何言おうとしてたの?」
「あー、いや、望さんってキス初めてなのかなって」
俺がそういうと先輩は小悪魔のように笑った。そして俺に意地悪をするかのようにして言うのだった。
「いや?初めてじゃないよ。いまはねー、えへへ」
「それって……」
俺は何かを言おうとしたが、それは先輩の唇で再度、ふさがれてしまうのだった。今度は勢いよくというよりかは、ゆっくりと合わせるキスだった。息が止まるかと思うほどのキス。そのあと、俺たちは体を重ねた。
◆◆
作者は糖分過多で死ぬかと思いました。
星が欲しいです。感想などあればうれしく見ますのでよろしくお願いします。
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