第4話
入学式は
魔法を専門に教える、といってもこういった行事はただの高校とほぼ変 わらないものだ。ただ、少し違う点を挙げるとすれば来賓の面々だろう。
「―――続きまして、魔法技能保有者管理大臣及び
とこのように政府の主要人物や財界などのお偉いさんが来たりするのだ。それも大勢。このことから分かるようにそれだけ魔技者や
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
2時間後...
入学式後は生徒が各クラスに分かれる。そしてクラスメイトとなる者たちと顔合わせをし、担任教師から注意事項などを受け解散となる。が...
「先生!なぜ私がこんな平民と一緒なんですか!」
「あのなあ今井。我が校をはじめとする魔技者育成プログラムが導入されている学校が完全実力性なのは知っているだろう?」
「だとしても納得いきません!今すぐに下位クラスへの移動を要求します。」
こんな状況である。今は担任である萩原が抑えているがこのままでは何をしでかすかわからない。そう考えた萩原は
「だそうだ、桜井。お前はどうしたい?」
と綜真に話を振った。簡単に言うと丸投げである。しかし綜真は冷静に
「えーと、まずは訂正をさせてください」
「訂正?」
「あなた方血統主義者の言う平民や雑種に私はあてはまりません。私の血筋は羽林家藤原北家水無瀬流桜井家の嫡流に当たります。なので平民呼ばわりされる筋はありませんし、堂々と差別発言をするあなた方ははっきりと言って嫌いです。ですので、決闘を提案させていただきます。」
「ええ、いいですよ。受けて立ちます。―――ん?もしかしてあなたいい血筋の方では?」
「ええ、そうですよ。なので今まで血統主義者の目の敵にされたことはありませんでした。今回が初めてです」
(おかしい。事前調査では平民と何ら変わらなかったはず。では先輩方が間違えた?いえ、それこそあり得ない。先輩の固有魔法が狂ったということになってしまう。)
さて、ここまで敵対心を過剰に見せている今井という人。彼女は血統主義者の代表的な例だ。また、桜井を平民と呼んだことだが、実のところ彼女に情報を与えている一個上の先輩が渡す情報を間違えているだけである。マヌケすぎる...
「まあひとまず。決闘は今日の午後2時から。場所は第一競技場を使う。決闘のルールとかは向こうについてから説明する。見学したい奴は各自観客席に行ってくれ。何か質問があるやつはいないな?それじゃ一旦解散」
いきなり面倒ごとに巻き込まれてしまった綜真。これからどうなる?
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