第3話 クラスメイトとの議論

和真が優子に話しかけた理由として最も適切なのは、次のうちどれですか?


正解:2. 和真は優子の実力を認め、彼女が委員長にふさわしいと感じたから。


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第3話 クラスメイトとの議論


翌日、和真は教室に入ると、早速クラスメイトたちに委員長選挙の話を持ち出した。和真と優子は、昨晩決意した通り、性別に関係なく、実力で委員長を選ぶべきだという考えをクラス全員に伝えたいと思っていた。


授業が終わり、昼休みになると、和真は立ち上がってクラスメイトに声をかけた。


「ちょっとみんな、いいかな?昨日、委員長の推薦があったけど、ちょっと考えてみてほしいことがあるんだ。」


その言葉にクラスの全員が和真に注目した。和真は少し緊張しながらも続けた。


「みんなが俺を推薦してくれたのは嬉しいけど、その理由が『男子だから』っていうのが大きいんじゃないかなって思ってるんだ。でも、委員長は性別じゃなくて、実力で選ぶべきじゃないかな?」


その発言にクラスメイトたちは少しざわめいた。誰もがそれまで考えていなかった視点を突きつけられ、戸惑いを感じている様子だった。前の方に座っていた**美咲**が口を開いた。


「でも、和真くんは男子だし、リーダーシップがあるからいいと思うけど……。」


和真は静かに首を振った。「それは、俺が男だからって理由だけじゃない?優子だって、委員長にふさわしいって思うんだ。今まで副委員長としてしっかりクラスをまとめてくれてたし、実力で言えば、優子が立候補してもおかしくないと思うんだよ。」


その言葉を受け、優子は少し驚いた表情で和真を見つめた。彼のまっすぐな視線に、彼女は勇気をもらった。


「実は、私も委員長になりたいって思ってたの。でも、私が女子だからって、みんな委員長に推そうとはしてくれなかった。それが少し悔しかったの。」優子は少し声を震わせながらも、はっきりとクラスメイトたちに伝えた。


クラス内はしばらく静まり返っていたが、次第に数人の生徒が頷き始めた。「確かに、性別で決めるのはおかしいかもね」「リーダーは実力で選ぶべきだよね」という声が徐々に広がっていく。


和真と優子は、クラス全体が性別ではなく、それぞれの人の実力で委員長を選ぶことに賛同し始めたことに安堵した。そして、最終的に、委員長候補は性別に関係なく、実力で立候補することが決まった。


クラスメイトたちは、今まで当たり前だと思っていた性別の役割に対して、少しずつ新しい考え方を受け入れるようになっていった。


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設問


和真がクラスメイトに伝えたかったこととして最も適切なのは、次のうちどれですか?


1. 男子が委員長にふさわしいという考えを変えること。

2. 委員長は実力で選ばれるべきだということ。

3. 和真自身が委員長にふさわしいかどうか不安なこと。

4. 委員長選挙は公平に行うべきだということ。


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回答は、次話にて記載

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