第5話:女性アレルギーだって。
「あ〜そうなんだ・・・で、人間界へ逃げて来たってわけ?」
「じゃ〜しかたないよな」
「だからもう私の世界に帰るつもりはないですから・・・」
「まあ、そう言うことならここにいていいけど・・・」
「で、曽我部っち・・そろそろ私とセックスする気になりました?」
「ならない!!」
「私を見てエッチい気分にならないですか?」
「エッチい気持ちになっても俺、触れないからね女の子には・・・」
「傷つきます・・・私、魅力ないんでしょうか?」
「そんなことはないと思うよ、パンちゃんは充分魅力的だと思うけど・・・」
「ほんと、だったら・・・って言うかさ何度も言うけど俺は女性アレルギー、
ずっとそうだって言ってるだろ?」
「君の希望に応えてあげたいけど俺って、ほんと女性ダメなんだ・・・」
「え?もしかしてEDとか?」
「違うよ、肉体的には正常だよ、アレルギーだって言ってるのに分かんない
子だな」
「なるほど、複雑なんですね」
「まじ俺の周りには女性の匂いすらしないよ・・・心が乾ききってるんだ」
「潤いが欲しい・・・思い切りおネエちゃんを抱きしめてみたい・・・」
「だけどダメなんだ・・・」
「それより頼むからパジャマ着てくんない?」
「どうしても着なきゃいけないですか?」
「うん、お願いだから、ね、いい子だから・・・」
「分かりました」
そう言ってパンはパジャマを羽織った。
「あのさ、パジャマのボタンしてくれないと、見えてるんだけど・・・その・・・おっぱいが・・・」
「ん?ボタン?」
「そ、ボタン・・・そこ、ついてるだろ、丸いの・・・」
「これ、どうするんですか?」
「片方に開いた穴に入れるの」
「えっ、穴に入れるんですか?・・・穴に?」
「あのね、そう言う言い方したらエロく聞こえてちゃうだろ?」
「だから〜・・・あ〜もう・・・こうするんだよ」
健斗はパンの肌に触れないようシャツのボタンをしてやろうとした。
そしたらパンはいじわるして健斗の指が自分の肌に触れるよう体をプイッと
前に突き出した。
パンの肌に指が触れた悠生君は、飛び上がって驚いてシャツから手を離した。
「あ〜びっくりした」
「何してんだよ、じっとしてろよ」
「わざとだろ?」
「でへへ・・・」
「でへへじゃないわ・・・まったくアナフィラキシーショックで俺が死んだら
パンはひとりここに取り残されるんだぞ」
「曽我部っちが死んじゃったら困るね」
「もうふざけないから・・・ごめんね」
「いや、いいけどさ・・・どうしても服を着たくなかったら、いいよ、
俺の部屋でなら、すっぽんぽんでも大丈夫だから・・・不思議なもんで裸で
いられても見てるうちに慣れるもんんだな。
あ、ダメだ・・・もし宅配のニイちゃんが来たりしてうっかりパンが出ちゃったり
したら宅配のニイちゃん荷物持ったまま帰っちゃっても困るし・・・」
「たくはい?」
「宅配じゃなくても大家にでも見つかったら大事だよ」
つづく。
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