みどりの作品の間男は事故に遭って半身不随、ヒロイン本人がレイプに遭いかけて逆襲して再起不能、他に手を出していた別の被害女性に刺される……このくらいだったかなって思います。

最初の間男(西田先輩)は正直言って興味がなかった(失礼)レベルで脇役な上に物語上でもはや絡んでこないの確定だったので読者が納得してくれるならそれでいいっていう因果応報でした。
ヒナを襲った二人に関しては正直ヒナ本人が正当防衛(ちょっと過剰)として行動してるので余罪含めて社会的にも死んでもらいました。この二人は西田先輩よりも罪が重いものとして描いています。
最後は正確には間男じゃなくてタイムリープの旦那さんですが主人公(ヒロイン)以外に決着をつけてもらう形で浮気の責任を取らせました。

間男にあまり興味がないみどりのの性格が出ちゃってる極めて雑な処理だといえます。どこに重きを置くのかだと思うんですよね。

本来的に寝取られでヒロインがヘイトを稼いでそのヒロインをざまぁするのか？ 結局復縁するのか？ あっけらかんと次に進んでいくのか？ なにを目的としているかによって間男への制裁も変わると思います。
たぶんヒロインをざまぁ対象とみるなら間男はヘイトを稼いで一緒に落ちるところまで落ちてもらわなくてはならない。
一方でヒロインを復縁させるならその過程で乗り越えるハードルに代わるのである意味では無価値化とでもいうヘイトでもない別の境地に行ってもらう方がいい。

カクヨムの読者は溜飲が下がるざまぁを求めてるのですが、たぶん男らしい殴り合いは求めてないように思うので、この項目で青さんが男らしいところではないかと思うのです。
自分の女に手を出されて相手を殴らない男なんて男じゃないって感じですけど、カクヨム読者に求められてる主人公像は違うんだろうなって思います。

リアル話でNTR報復といえば「チョッキンボクサー」事件。
間男の根元1cm残して切断し、懲役5年以下ですが実刑。

これ、落とし所として妥当かなと思います。
金持ち相手にお金で決着するより復讐完遂する方がスッキリするんじゃないかな？

中村さんの過去作で言うと・・

・千華編の永吉は監禁暴行未遂なので、殴られてもいいと思ったけどなあ。
これは本エッセイ中のテーマと直結している。

・シウ編の最終盤に出てきた悪役は、暴力以外では罰せない気がする。
とはいえ、中村さんがここまで凶悪な悪役を書くのはまれ。
永吉や類子の夫も、どこか滑稽な要素があり「悪役＋ギャグキャラ」ともいえたので。
これを書く作者さんの精神ダメージも、やや軽減できるだろう。

俺の「天皇が消えた国」は「格闘都市特別法が適用された、100年後の未来」なので、展開に融通はききますが。
問題は「設定が増えすぎたので、説明文の量が増えすぎてしまう」ことですね。
100年後は技術レベルも発展しているので、面倒だけど説明しないとなあ。
好きに書きたいので、好きに書ける舞台設定を作る・・・言うは易く、行うは難し。

自分は、現実離れした作品の方がいいかなあ。
読書中くらい、現実という無理ゲーを忘れたい（←多分、異世界ジャンルが売れた理由の一つ）。
現代ファンタジーなら「リアル寄りで、読者の没入感を高める」「ファンタジー寄りで、荒唐無稽な展開で楽しませる」を作者が選択できるので、確かに便利かも。

中村さんの次回作は「現代社会に、変な法律が適用されたら・・」「今から30年後の未来、変な装置が発明されて・・」みたいな実験作がいいかも。

まあ極端なこと言えば
「あの小説では寝取ったりボロクソに乏してもちょっとした罰で済んだんだからこっちでやっても問題ないよな」
と受け取ることもできるし、実際ちょっと金ありゃ人の妻寝取ろうが家庭崩壊させようが問題無いわけですな。
言ってしまえば人の妻や家庭そのものをたかだか300万円くらいで買えるとも言えるわけでして。

…やっぱフィクションでも、いやだからこそ強烈な報復って書いたほうがいいんじゃないかなあって個人的には思うんですよね。
平松伸二先生の漫画みたいに外道には相応の報いは書こうよと。
「地獄に落ちろ〜！！（スポークグサリ）」
「牙を突き立てろ！」

…いかんな自分が殺気立ってるのがわかるw

あと自分も好きなんですよね現代ファンタジー、いい感じに法や世論がかわってるから。

先に殴らせればいいんですよ笑
暴行傷害罪は、相被疑という措置があって、殴られたから殴り返しました、で通ります笑
僕は、現代に少しのファンタジー要素がある作品がすきですね。
なので、この頃の現代ファンタジー物はかなり好物です。
空想の難病とか。
ダンジョンがごく普通にある現代日本の話とか。
タイムリープとか。
ガチファンタジーより夢描けます。