第2話:魔法少女、きらり誕生!

妖精からもらった魔法の力で、きらりは女の子に変身する。変身した姿は、まさにきらりが夢見ていた魔法少女そのものだった。ピンク色の髪、フリフリのドレス、そして星型のステッキ。鏡に映る自分の姿に、きらりは目を輝かせる。


「あたし…魔法少女になれたんだ…!」


喜びも束の間、きらりはあることに気付く。それは、変身すると男の子に戻れなくなってしまうこと。


「どうしよう…男の子に戻れないなんて…」


きらりは途方に暮れる。魔法少女になった喜びと、男の子でいたい気持ち。二つの気持ちが、再びきらりの心の中で葛藤を始める。


そんな時、街に怪獣が現れる。暴れ回る怪獣を見て、人々は逃げ惑う。きらりは、魔法少女としての使命感に駆られる。


「あたし…みんなを助けなきゃ!」


きらりは勇気を振り絞り、怪獣に立ち向かう。魔法のステッキを振りかざし、必死に戦うきらり。だけど、怪獣は強く、きらりは次第に追い詰められていく。


その時、きらりの脳裏に、男の子だった頃の友達の顔が浮かぶ。


「きらり、頑張れ!」


友達の声が、きらりの心に響く。きらりは、男の子の自分も、女の子の自分も、どちらも自分自身だと気付く。そして、どちらの自分も大切にしたいと強く思う。


「あたしは…あたしのままで戦う!」


きらりは魔法の力を最大限に引き出し、怪獣に立ち向かう。女の子の姿だけど、心は男の子。二つの気持ちが一つになった時、きらりは今までにない強大な力を手に入れる。


激しい戦いの末、きらりはついに怪獣を倒す。人々は歓声を上げ、きらりを称える。きらりは、魔法少女として、そして男の子としての自分を認め、誇りに思う。


「あたしは…魔法少女、星宮きらり!」


星降る夜空の下、きらりは力強く宣言する。それは、魔法少女として、そして男の子としての新しい物語の始まりだった。


第3章へ続く…

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る