『クラシック音楽の反逆!』 4


 『ムンダーナ』は、クラシック音楽の理想郷である。


 国王、ビョータン王は、歴史上最高の、バリトンの大歌手である。


 王妃さまは、アリア・カスラさまであり、こちらも偉大なソプラノ歌手であった。


 第一王子は、ピアニストの、アントン・カラスングルダンである。


 さらに、第二王子は、天才フルーティスト兼超絶ヴァイオリニストの、アラン・パユリン。


 第一王女は、美貌のチェリスト、ブリュン・デュプレ。


 第二王女は、クラリネットの名手、ヨーグルト・ヒルデだった。


 しかし、国王一族は、絶対的権限は持たず、主権は一般国民にあり、政治は議会が行っていたのである。


 もっとも、国民はみな、音楽家または、優秀な聴衆である。


 国民になるためには、厳格な試験を通らなければならない。


 ジャヤコガニュアン三世の王国に、この試験に通るような存在はなかったのである。


     💯🧪

 

 では、ジャヤコガニュアン三世の王国と、ムンダーナは、つながっているのか、というと、じつはまさしく、地下高速鉄道でつながってはいるのだ。


 ただし、この鉄道は、ロボット保守員により、きちんと、管理されていて、いつでも使える状態にはなっていたが、実際に使うものは、もう、何百年、なかったのである。


 つまり、この鉄道があることさえ、みんなから、忘れさられていたのである。


 『ムンダーナ』も『ジャヤコガニュアン』も、双方にとって、幻の存在だった。




     😌🌃💤









      


 


 

 


 


 

 

 

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