第13話
《アリア視点》
アリアは放心状態だったがしばらくしてシルフのドロップ品に目を遣った。
シルフのドロップ品が2つあった。
1つはシルフの武器。もう一つは手紙だ。
アリアは手紙を後で読むために亜空間次元倉庫に入れた。
そしてアリアはシルフの武器――『
「なんだろう?朱雲竜、これどんな武器なの?」
「多分ですが、雷属性と風属性の威力を高めるものだと思いますよ、それこそ鑑定を使ったらどうでしょう?」
「そうだね、鑑定しようか、【鑑定】」
アリアが鑑定すると次のように出た。
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《雷嵐槍》
雷、風魔法の威力を全体的に高めることのできるアーティファクト。
この槍に雷、風魔法の魔力を乗せて放つと祝福の風と雷が鳴る。
初代精霊王が持っていた槍の1つ。
あと――個集めると原初の精霊神が使っていた?――――ができる。
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「はえー、要するにすごい槍ができるって話?」
「そうだと思いますけど⋯集めるんですか?」
「まぁね、それに行方不明になってるエルフたちも地球にいるかもだしさ」
「了解いたしました。それ以上私が口を挟むことはありません。」
「うぃー」
アリアはこのとき、一つだけ考えていることがあった。
『もしかしたらあの武器に融合したら読めない部分も読めるになるかな?でもあの武器最後まで一箇所だけわからないところがあったからこの武器かもしれないね』
と。
アリアはノームを倒しながら喋る。
「でもさ、あの武器は一応完成、ってレシピではそうなってたけど、ちょっと違うってこと?」
「ちょっとどころか結構変わりますけどね⋯」
ちょうどその時、最下層についた。
「このボスを倒したら、次は深層か、」
「そうですね、ついに私の出番が来るってことですか?」
「んなわけねえだろ!? 敵にこの武器を持ってるってバレたらいけないのに使うの?ここで?使うわけねぇだろ!お前は切り札だよ!わかったか!」
「わ、わかりました。」
朱雲竜は肩を落とした。
「なにも、そんなにひどく言う必要はないじゃないですか!」
「あ、ごめん、まあいいや、とりあえず開けます!」
「心の準備ができてない⋯」
アリアは扉を開けた。
ギイィィィィィィィィィィィィィィィィ
扉の先にいたのは、異世界でもS級認定されているブラックワイバーンだった。
「ブラックワイバーンね、サクッと倒していい奴?」
「これは、ちょっと苦戦してくれません?」
「いやだ、一発で倒す!」
「え」
「『超越魔法・永遠の灯火』」
次の瞬間、
ドっっっっっっっっっコォォォォォォォォォォォォン
ブラックワイバーンがアリアめがけて水の塊を投げつけた。
アリアが出した魔法が消されてしまった。
「あれ?ブラックワイバーンって結構頭いいんだね!」
「驚いている場合ですか!? 早く逃げましょうよ!」
「いや、もう一個だけ、やっていい?」
「いいですけど⋯」
「じゃあ行くよ!『反属性・夜の胎動』」
アリアが放ったその魔法はブラックワイバーンを貫いた。
「一件落着!じゃあ、お次は深層だ〜!」
「深層で呑気にできるのはあなただけですよ」
「それじゃあ、レッツゴー!」
「お、オー⋯」
アリアたちは深層に向かった。
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