第3話 俺の店が出来たぜ!
トントン、ジューッ
俺は今、チャーハンを作っている。なぜ作っているのか。それは少し前に覚えた魔法がお米がパラパラなチャーハンを作れる魔法で、魔法の力を試してみたいと思ったからである。
「よし。出来たぞ」
「匂いはすごくいいな」
俺はとりあえず食べてみた。
ん!?なんだこれすごく美味い。パラパラなお米一粒一粒に卵が多すぎず少なすぎずといい感じに絡まっていて最高だ。
「お、俺は凄いものを生み出してしまった」
よし。魔王の情報を集めるためにこのチャーハンの店を開こう。
*
今日でチャーハンの魔法を試してちょうど1ヶ月がたった。
「よっしゃー!借金して小さいけれど俺の店が出来たぜ!」
カランカラン。
お店のドアが開いた音がした。
「いらっしゃい!ってサマナー!?」
記念すべき1人目の客はまさかのサマナーだった。
「なぜ店のことを知っている!?」
「それは、幸大が最近俺の家に来ないからおかしいと思い少し前から幸大の後を付けていたのだ」
なるほど。俺は最近ずっと視線を感じていたのだ。この頃感じていた視線の正体はサマナーだったのか。けれど悪いやつじゃなくて良かった。
「そういう事だったのか。とりあえずサマナーは俺の店の記念すべき1人目の客だ!俺の店に来てくれてありがとな!」
「おう!とりあえずチャーハンをくれ」
「わかった」
コトン俺はサマナーの前にチャーハンの乗った皿を置いた。
「俺の作ったチャーハンだ」
「なんだこれはすごく美味しそうだ。本当に幸大が作ったのか?」
「失礼な!本当に俺が作った!とりあえず食って見てくれ!」
サマナーは俺の作ったチャーハンをすごく美味しそうに食べている。
そしてサマナーは全て食べ終えて言った。
「何だこのチャーハンは今まで食べたチャーハンの中で1番美味しい!絶対にこの店は売れるぞ!」
なんて正直な感想なんだ。嬉しくて自然とにやけてしまった。
「サマナー俺のチャーハンを食べてくれてありがとう!これから店で魔王の情報を集めるの頑張るよ」
カランカラン
サマナーが店をでてだいたい10分ほどたったときに2人目の客が来た。と思ったら後ろから1人2人とどんどん店に客が来た。
何故こんなに人が来てるんだ!?
どうやら店にたくさん人が来たのは有名な人の自撮りに俺の店から出るサマナーの幸せそうな顔が写っていて、『そんなに美味しいなら食べて見たい。』客がたくさん来たそうだ。
やっと閉店の時間になった。忙しすぎて魔王の情報を集める暇もない。けれどサマナーのおかげ?でたくさんの客が来た。この頃運がいいなと思うことが少なくて忘れていたが俺は運がいいのだった。
「このまま魔王も倒せないかな?」
「って何言ってんだ俺。魔王は今まで誰にも倒すことができなかったんだぞ?俺はただでさえ戦える魔法がないのだからもっと努力しないと」
「けれど今日は疲れたな明日も店を開くから今日は寝ないとな」
そう言って俺は早くに寝た。
次の日もその次の日も頑張って店を開いた。
店を開いてから2週間がたった。俺は毎日フライパンを持っているからすごく体力がついたはずだ。今日店を閉めたら魔法センターに行くとしよう。
俺の店は開店から2週間でバイトが2人も入った。バイトの2人のおかげで結構客の出入りが早くなった。けれどチャーハンを作るのは俺だけど。
「よし。今日も頑張ったな」
「さっさと魔法センターに行くとしよう」
俺はどんな魔法が使えるようになっているのかが楽しみで駆け足で魔法センターに行った。そして魔法が覚えられる椅子に座りモニターを見た。
そこには火を操る魔法があった。これで俺はやっと戦える。
そして休みの日には少し前に店で聞いた街の外にいるというモンスターを倒しに行って体力を付けるとしよう。
街の外にはどんなモンスターがいるのだろうか?ドキドキして今日は寝れなさそうだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます