おふとん、離してよ

水瀬彩乃

おふとん、離してよ

「ねぇ」


ふわふわとした毛布に包まれながら、私は目を覚ました。

桃色のカーテンの隙間から、曇った空が見えた。

小さい頃に買ってもらったアネモネの花は枯れ果てていた。


「…」


我が家の中で浮き世離れした私。

それを支えてくれたのはこの部屋のおかげ。


「おふとん、離してよ…」


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おふとん、離してよ 水瀬彩乃 @hitorichan

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