11 海は夕日色に満ちて

憧れの先輩がずいぶんと離れた都会の高校へ進学すると聞き、彼女は焦っていた。眼前に広がる海を見つめる姿を、大きな背中を、未来へ挑もうとする勇ましさを知っている。「諦めるの?」友の言葉に首を振り、先輩のもとへ駆け出した。この恋情は、海に堕ちる夕日のように未だ燃え続けている。

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薄尾ヶ原町の風景 140字小説版 tamn @kuzira03

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