魂がひとりにひとつなら

古 散太

魂がひとりにひとつなら

たとえば魂がひとりにひとつなら

あの世でもいがみ合ってるだろうね

肉体がなければ脳もないのに

自分ってものに執着してたら

いつまでも天国は見つからない

執着してることが地獄だって

みんなそろそろ気づけばいいのに

競争しても誰かと張り合っても

天国に繋がってるわけじゃない

みんな仲良くなんて

聖人君子ぶったことは恥ずかしいけど

苦手な人なら合わなければいいだけ

せっかく肉体を捨てたのに

いつまでこの世に執着してるんだろ

この世のルールに執着してるんだろ

まだ気づかないのかな

魂はみんなでひとつなんだってことに


たとえば魂がひとりにひとつなら

誰もが迷子になってしまうよ

時間も空間もない世界で

道案内があるわけじゃないし

観光案内所があるわけでもない

あの世について都合が良すぎないかな

あっちで万能に過ごせるのは

わかってる人だけだよ

生きてるあいだ否定してて

死んだら急にわかるなんてこと

あるわけがないからね

自分の思いどおりになるなんて

自分を知らなきゃできないことだよ

自分が何者であるか知らないとね

まだ気づかないのかな

魂はみんなでひとつだってことに


魂がみんなでひとつだと気づいたら

誰かと競い合ったりしないよね

どうせ根っこは同じってわかったら

完璧なものなんてないことがわかるし

得意なことだけで偉そうな顔するなんて

ただただ恥ずかしいことだよね

人には得意不得意があって

世の中の隙間が埋まるようになってる

誰が優秀とかじゃなくて

そのジャンルが得意なだけってこと

みんなが得意を活かせば

この世はもっと美しくなるよ

数字の奪い合いを続けるなんて

ムダに肉体を疲れさせるだけなんだよ

まだ気づかないのかな

君が君の神さまだってことに

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