【AI怪談 六話目〈鏡〉 弥太郎】

新婦は結婚してからというもの、ずっと悩まされていた。


その理由は、毎日夜中に鏡を見ると、背後に必ず自分以外の女性の顔が三人映るからだ。


どの女性の顔も覚えがない。


なのにどの顔も恨めしそうに横目で自分を睨んでいる。


新婦は夫に「この顔に覚えがない?」と、問いかけても、夫にはその三人の顔が見えないらしい。


新婦は夫がとぼけているのかも知れないと思い、夫の友人に相談する事にした。


するとその友人は、夫にも同じような相談を受けたと言う。


友人の話によると、夫は結婚してから毎晩寝ている時、枕元に見知らぬ男性が八人立って恨めしそうに見下ろしてくるのだとか。


新婦はその話を聞いて驚愕した。


何故なら彼女が今まで自殺に追いやった男性の数が、ちょうど八人だったからだ。

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