第2話 サクサク……んっ……こちょこちょこちょ……
(女の子のお腹が鳴る)
「えへへ…………お腹鳴っちゃった…………。うん……クッキー? 好き……食べる……うん……」
「あっ、私も一緒に行くよ……!」
(二人、階段降りてリビングへ)
(テーブルの上にお皿があり、クッキーがたくさん乗っている)
「わぁ! クッキーいっぱい! 色んなのある!」
「えっ!? キミが作ったの!? 全部? すごーい!」
(主人公、冷蔵庫を開ける)
「飲み物? お茶がいいな……うん……ありがとう」
(冷蔵庫を閉める)
(二人、クッキーと飲み物を持ち、階段上がって部屋へ行き、床に座る)
「んしょ……」
(女の子、こぽこぽこぽ、と二つのコップにお茶を注ぐ)
「お茶入れたよー。はい、どうぞー」
(女の子、主人公にお茶の入ったコップを渡す)
「かんぱーい!」
(コツン、とコップ同士が当たる)
(ゴクゴクゴク、と飲む)
「はぁ…………それじゃあ早速……いただきまーす」
(サクッサクッ、とクッキーを噛む)
「んん! 美味しい~!」
(サクサクサク、と食べる)
「すっごく美味しい~! ん~~……幸せぇ…………」
「こんな才能があったなんて……すごいよ!」
「えっ? あーんしてほしい?」
「ふふふ……いいよ…………」
「はいっ、あーん…………」
(サクッと、クッキーをかじる)
「……美味しい? ふふ……」
(サクサクッ、とクッキーを食べる)
「う~~ん……幸せだねぇ…………んふふ…………」
「……ん? 関節キス……? ……はっ……! ほんとだ……!」
「もう! 気づいても言わないでよぉ…………わわわ……なんだかあついっ……!」
「えっ!? 僕もあーんしたい? …………じゃあ…………」
(サクッ、とクッキーをかじる)
(もぐもぐ食べる)
「ありがとう…………ん? どうしたの……?」
(主人公、女の子の唇を指で触る)
「んっ……!?」
「へっ……!? 今……指で……私の唇……っ!」
「クッキーのかけらが付いてたの? ……取ってくれたんだ……ありがとう…………」
「はぁ……びっくりしたぁ…………。いきなり唇なぞるんだもん…………」
「んっ……!? っ………んぅ…………!」
「またなぞった! まだついてたのっ……?」
「えっ? 触りたかっただけ? ……なにそれぇ…………もう! もうもう!」
「……へっ!? 気持ちよかった? って……」
「わからないよっ……! そ、そんな…………気持ちよかったかなんて………………」
「ねぇ…………よくわからなかったから………………もう一回、なぞってくれる?」
「うん…………うん…………ほんとだよ? どうしてそんなに確認するの? 触っていいって言ってるのに…………」
「もーう! …………触ってほしいの! 私がキミに…………もう一回キミに触ってほしいンっ………………!!」
(主人公が女の子の唇にキスする)
「はぁ………………えっ!? あっ……今、キスっ…………キス…………したよね…………!?」
「わ、私っ…………触ってほしいって言ったけどっ……それは……指でっ…………」
「もう! 嫌なわけないから! そんなわけないよ……! びっくりしただけだから…………」
「だって……心の準備、できてなかったんだもん…………」
「……もう一回? うん…………する……ひゃあ!」
「待って待って! 早い! 顔近づけるの早いよぉ……! 恥ずかしいから!」
「あっ、そうだ……! ねぇ…………今度は、私からしてもいい?」
「そしたら…………心の準備、整えられると思うから………………」
「ふぅーー…………顔、触るよ?」
「……ん……見ちゃだめ…………目つむってて……?」
「キスが終わるまで、絶対あけちゃだめだよ?」
「……あっ、んふふ…………ちょーっといじわるしちゃおっかなぁ…………」
「お耳、失礼しま~……す…………」
(女の子、主人公の耳を指で触る)
「さすさすさす…………さすさすさす…………」(ささやき声で)
「ふふふ。どうですか~? こうやって…………指で…………耳……撫でられるの、
気持ちいい?」
「んふふ…………そっか…………じゃあ次はぁ…………首筋を~…………」
(女の子、主人公の首筋をくすぐる)
「こちょこちょこちょこちょ! こちょこちょこちょこちょ!」
「あははは! くすぐったい? んふふっ…………じゃあこれはどうかな~?」
「こうやってぇ……キミの首筋を~……優し~く……ゆ~っくり……撫で撫でしてぇ…………さすさすさす…………さすさすさす…………んふふっ……肩すくんでるよ? くすぐったいんだね…………」
「ねぇねぇ……今思ったんだけどね…………首……カッコいいね…………男の人って感じで…………」
「ひゃあ! 目ぇあけちゃだめ!」
(主人公、女の子のほっぺたをさする)
「あっ ふふっ……ほっぺたさすっちゃだめっ…………ふふふっ…………」
(主人公、女の子の耳を触る)
「んっ……! あっ……耳っ……待っ……待ってっ……ふっ…………耳……そうやって撫でられたら…………んぅ…………くすぐったい……ふぁ…………んっ………………ふふっ…………」
「うん…………そうだね…………ちょっと…………気持ちいいかも…………」
「んふふ………………はぁーー…………なんだか……このまま寝ちゃいそうだなぁ…………」
「キミの手…………おっきくて…………あったかくて………………気持ちいンっ……
……………………」
(主人公、女の子の唇にキスする)
「はぁーー………………見ちゃだめぇ…………見つめられるの恥ずかしぃンっ………………………………………………」
(再度唇を塞ぐ)
「はぁぁ………………ちょっと……長かったね…………息、できないや………………」
「キ……キスしてる時……どうやって息したらいいのかな……? 鼻ですればいいのかな……? んーー…………難しいね…………えへへ……」
「えっ? これから毎日……キスしたい?」
「ま、毎日っ……? ……ううん…………嫌じゃないよ…………私も…………同じ気持ち…………うん…………毎日……しよっか…………んふふ……照れちゃうね……」
(ちゅ、ちゅ、ちゅ、と3回短めのキスをする主人公)
「んっ……んっ……んっ……!!」
「わわわ……! そんなっ……続けてキスされたらっ……ひゃあぁぁ…………胸が…………バクバクして苦しいよぉ…………!」
(コトン、とコップが倒れ、お茶がこぼれる)
「わぁ! ごめんっ……お茶こぼしちゃった! ごめんねっ……!」
「うん……大丈夫……ちょっと靴下が濡れただけだから……」
「ちょうど替えの靴下持ってるの。一昨日雨だったでしょ? 濡れちゃった時のために、予備の靴下カバンに入れてたんだけど、あんまり濡れなかったから使わなかったの」
「……えっ? いいよいいよ。足、洗わなくて平気だよ? ただのお茶だもん。拭くだけで大丈夫だよ。ありがとう。……それに、お風呂場使わせてもらっちゃ悪いよ……」
(主人公、女の子の手を引いて部屋を出る)
「わわわ! 待って待って……! 大丈夫なのに~……!」
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