第4話 ん…!?
「ん…!?カヒュッ!!!」
照星が丁度自室で立ち上がろうとした時にそれは起こった。
照星は違和感を感じると突如、口から血を吐き出し、胸を押さえながら床に伏した。
「な、何が…?グフッ…」
再度口から血を吐き、何が起こっているのかを確認しようと周囲や自身の肉体を調べるが何も見つからずただ刻だけが過ぎていく。
「す、ステータスぅ…」
照星は自身のステータスを確認する。
ーーー
小鳥遊 照星(20)
レベル:77
職業:毒魔導士
HP:64/64
MP:3850/3850
スキル:
称号:虐殺者、狂人、毒マスター、殺人者、神との遭遇者、レベル一次上限解放者、
ーーー
力を振り絞りながらステータスを確認する照星は自身のステータスを確認して気づく。
「な、なんべぇ…えいち、ぴーがぁ」
何故か照星のHPは24になっていた。照星の頭の中では原因を試行錯誤して探すが奮闘も虚しく、照星の足掻きを嘲笑うするかのようにHPが減少していく。
そして、照星のHPが0になった時、照星の意識は深く沈んでいった。残ったのは照星の死体と床に広がる照星の血のみであった。
その後、照星からの連絡がなくなったことを不審に思った照星の両親が管理人に連絡したことにより、小鳥遊 照星が死んでいることが発見された。
死因は…ここ最近、世間を騒がせたとあるダンジョンで発生した毒によるものであったと判明した。
所変わって白い空間で1人の男性…神が水晶に写されている照星の映像を見て、床で笑い転げていた。
「ブハハハッ!ヒーッ!ヒーッ!こ、こいつアホだ…阿呆にも程があるねぇっ!!!自分自身の毒で死んでるじゃんっ!」
神は照星の死に様を見ながら、笑い続けてある程度満足したのか立ち上がり、笑い過ぎてあがった息を整える。
「はぁー…笑った笑った。こんなに笑うのは本当に久しぶりだね。照星君は本当にお笑いの逸材だったねー!まさか、自分自身の毒だとすら気づかず死んじゃったとは、流石の神である僕自身にも予想外だったよ。毒を付与するスキルだったけど、その毒に対する耐性が手に入るわけじゃないんだからそうなるよ」
先程の光景を思い出したのか、少し笑みが溢れそうになる神は水晶に向き直り、様々な画面を操作し、一点を見つめる。
「クフフ、これで一応は問題解決だから気が楽になったねぇ。後は照星君の魂をどうするかなんだけど…あ!そうだ、面白いことを思いついちゃった!…アレをこうして、ここをこうして、さらにあーして、とりゃっ!」
神は指を動かして、画面に手を加えて額の汗を拭うかのような仕草をする。
「ふー!良い仕事したなぁ…照星君があそこを気に入って貰えると良いんだけど。あそこなら別にどうなってもいい世界だから照星君が暴れたとしてもだいじょーぶ!」
神は早速とばかりに、照星の魂を神の白い空間に呼び出す。照星の魂が不活性の状態で神の目の前に現れる。
「照星君の魂って、どうしようもなく純粋で綺麗だね〜!こんなんだから純粋に人も魔物も殺せるのかな?良いねぇ…」
神は照星の魂をツンツンと指でつつき、うっとりとした顔で眺める。照星の魂は無意識に嫌がったのか全体を揺らす。
「ふふ、照星君ったら可愛いね…いつ頃こっちに戻ってくるのか分からないけどさ、いつか絶対に僕を…この長い刻の中、1人でいたことで狂ってしまった僕を殺しに来てくれないかな?…楽しみにしてるよ」
そう言い、神は照星の魂をとある世界に送った。重い…重い気持ちをこめながら。
「…なんて、ね」
神は照星に4つの特別な力を送った。
1つ目は…転□。
2つ目は…ささやかな◆運。
3つ目は…転生時のランダムな◇力獲得。
最後に…■m○s。
ここから、照星の地獄が始まる。永遠に終わらないような転生が…。
僕の名前はショーン。しがない農家の
この国では毎年10歳になった子供にカンテイノギ?って言う行事を行うらしくて、僕は今、お父さんとお母さんに見送られながら、僕と同じ10歳になった子達と一緒に馬車でこの国の首都であるサンデルって呼ばれている所に移動中なんだ。
馬車の中では皆んながワクワクしながら、周りの子や護衛のおじさんとお話ししている感じだね。皆んな楽しそうで僕も嬉しい!
僕の村からサンデルまでは途中1泊して次の日の昼頃に到着するらしい。その間は馬車の外の景色でも見てようかな!見慣れない景色ばっかりだから面白いんだよね!
ちなみに今回僕と一緒にサンデルまで行く子達は5人!アリーとサリーの双子の女の子とカーバンとダイ、それとシニルの仲の良い3人組の男の子!
あっ、それと…護衛のルーカスさんと御者であり、商人のクズリアムおじさん!
ルーカスさんは笑顔が眩しくて優しいおじさんって感じ!冒険者って職業らしくて、今は僕達の護衛するってクエストで来てくれているんだ!
クズリアムおじさんはちょっと目が細くて怖いけど、僕達の村まで商品を売りにきてくれたり、お父さん達が作った野菜を買い取ってくれたりする人で僕達の村ではちょーほう?されてるってお母さんが言ってた!
今日、途中で1泊する所はかまどや壁が設置されててある程度は安全に泊まれるらしい!テントを皆んなで張って、ご飯を作って食べるの楽しみ!
そんな感じで時間を過ごしていたらあっという間に1泊する所に着いちゃった!ルーカスさんがテキパキ準備を手伝ってくれてすぐに終わって皆んなでご飯食べたよ!
そして、皆んなでテントの中に入って寝むったんだ。そしたら、急に大きな声が聞こえて急いで外に出るとルーカスさんが大きな魔物(後で調べたらクリムゾンベアだった)と戦っていて僕達に気づいたルーカスさんがこっちを向いて叫んだんだ。
「君達!馬車に乗って!早く!」
「「「「「は、はい!!!」」」」」
僕達は急いで馬車まで走って、乗り込んでクズリアムおじさんが馬車を動かせるようにした時に大きな魔物がルーカスさんに熱い火を吐いて、ルーカスさんを燃やそうとしたんだよ。
ルーカスさんもすぐに避けたけど、その時に足を滑らせちゃってこけちゃったんだ。
《グォォォォオオオ!!!》
「ギャァァアアア!!!」
ルーカスさん、大きな魔物に噛みつかれて死んじゃった。
「ルーカスさぁぁあん!!!」
僕、つい叫んじゃって…そしたら、大きな魔物がこっちを向いて走ってこっちにこようとしたんだ。
「ハイャァァ!」
クズリアムおじさんが馬車をすぐに動かして走り出したから追いつかれることはなかったけど、大きな魔物が徐々に馬車との距離を詰めてきてもう少しで捕まっちゃうと思った時に大きな魔物が何故か足を止めたから僕達は助かったんだ。
その後にクズリアムおじさんに聞いたんだけど、大きな魔物は自分のてりとりー?を待っててそこから出てこないらしくて丁度、僕達を追いかけて来なくなったあたりが境界だったんだって。
なんやかんやあって僕達とクズリアムおじさんは無事に首都サンデルに到着できた。
僕達はカンテイノギ?をする教会で降ろされてクズリアムおじさんは冒険者ギルドって所にルーカスさんの訃報を伝えてくるって馬車を走らせて行っちゃった。
サンデルは目新しい物に溢れててこんな時じゃなければもっと見ていたかったなぁって思っちゃう。
教会はキラキラ光ってて窓が木窓じゃなくてガラス窓だった!僕ん家は木窓だけど、村長のお爺ちゃん家はガラス窓なんだ。村長のお爺ちゃんに聞いたら、ガラス性の物は高価なんだってー!
僕達は皆んなで教会に入って、中にいたおばあさんに今日カンテイノギ?を受けに来たって言ったら皆んな大きな女性の石像の前まで連れて行ってくれた!
「では皆さん、主に祈ってください」
おばあさんが大きな女性の石像の前で膝をつき、両手を組んで祈りのポーズをとったから僕達も真似をして祈ったんだ。
そしたら…
『接続を確認しました。これより能力の付与を行います…完了しました』
という、声が聞こえてきた!興奮から少し鼻息が荒くなっちゃったけど仕方ないよね!
「さぁ、皆さん!主の加護が与えられたはずです!ステータスと言えば主の加護を確認できるので確認してください」
そう言われたから僕達は次々にステータスと呟いたんだ。そしたら…
ーーー
小シ鳥ョ遊 照ー星ン(10)Lv.1
1stジョブ:雷魔術師
2ndジョブ:神官
Exスキル:マルチジョブ
スキル:雷魔法、聖魔法
ーーー
僕は…小生は思い出したぞぉおお!!!
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