眠らせない
お互いの肌暗い部屋の中、互いに愛撫する。
白く透き通るような吸い付きの良い肌を優しく撫でる。
触れることができるギリギリのところで自分の手を滑らせ、 君の意に反して主張を高める蕾を一瞥する。
それに遠ざかったり、近づいたり……。
期待を高めて、でも触れず、最大限焦らして弄ぶ。
この芽を摘むにはまだ早い。
だからもっと昂らせるため唇を奪う……。
舌を潜らせ、君の口内を荒らす クチュクチュと音をたて、もっと欲しいと言うように、 君は求めてくる……。
その欲求をわかっていながら唇を離した。
蕩けた顔を此方に向け、舌から伝う涎を気にもせず、もう一度と言わんばかりに首に腕をまわされた。
薔薇色に頬を染めた君に同意を求めず、そのまま襲った。
眠れない夜、眠らせない夜 紬寧々 @nenetsumugi
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