第3話

刑事さんの言葉に、絶対拒否の反応が頭に鳴り響く。

「やですってば!!あんな怖いのに話聞くだけでも嫌なのに、

犯人教えろって言ったらどうなるかわかんないじゃないですか!!」

煙をため息のように吐いて刑事さんが続けた。

「こっちもあの冷気感じて肝が冷えてますがね‥。でも逆にチャンスじゃないかと思いましてね。」

何言ってんだよこの人、恐怖からの怒りが沸いて

「何がチャンスなんですか!この状況にチャンスとかある訳ないでしょうが!

何言ってんですか刑事のくせに!!」

がりがりと頭を掻いて、刑事さんが申し訳なさそうに続けた。

「ちょっとこっち側の意見として言い過ぎましたね。でも考えてみて下さい、あなたは事件現場の状況を知っている。被害者も目の前にいる。これを利用しない手はないでしょう?」

頭の中で描いた話が駆け巡っていく。

確かに理にかなっているようには思える…が!

結局それやるの俺でしょうが!!

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汝の隣人を愛せよ? 義龍 顎 @agi10

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