「...あの子、が、世界が終わったような苦痛を味わいませんように」
この一言に、「私」と言う人の、ひととなりが、表れている。
こう言う時には、自分勝手な事を願いがちなのに、それでも相手の幸せだけを願う。
「私」の最高の幸せを願わずにはいられない。
そして、情景描写がとても美しく、思わず、星空を眺めに行きたくなった。
世界の終わりは、きっと暗闇だ。
簡潔かつ詩的な一文にぐっと惹かれました。
彼女が手に入らなくても、一番大切なのは彼女で。失恋したと頭では分かっていても、心が受け止めてくれなくて。そんな感情的がダイレクトに伝わってきました。
ついぞ叶うことのなかった恋ですが、彼女を親友として祝福して、それから。いつか、彼女に恋をして良かったと思える日が「私」に訪れるといいですね✨
要所要所に詩的な表現が組み込まれていて、飽きないような文章になっていました。
人間、恋心が深くなれば深くなっていくほどに自分だけが得をするような考えができなくなっていくのでしょうね。
いずれ会う彼女のお相手様に、彼はどんな感情をもつのでしょうか。
憎悪か悲哀か、どちらであっても複雑なことには変わりなく憂鬱で仕方がなくなると思います。
しかし、いずれはそのような感情も少なくなり愛着が湧いてくるでしょう。
彼が彼女のことを愛しているのなら。
面白かったです。