第8話嘘つきの男
僕はもう、4年間も連絡先を知らない元友達がいた。ソイツは入院先で知り合い、良く飲んだ。その辺りまでは良かった。
しかし、飲むと元反社で幹部だったと自慢気に語る。実際、左手の小指は無い。
ある日、生活が苦しいから2万円貸してくれと言われたので、財布から2万円渡すと、目の前でタクシーを呼び、飲みに行きやがった。
それで不信感を抱いた。
その後はその金を返してもらったが、また、貸してくれと言う。
今度は、封筒に入れて渡した。
すると、玄関に封筒が落ちていた。
拾うと中身は抜かれ、封筒は捨てていた。
コイツは最悪の人間だ!と、感じた。
昔、駅で肩がぶつかった若者を殴り、暴れたので自分を取り押さえるのに警察官10人で押さえられたと自慢していた。
ケンカが強いと言う。
だが、ある日、駅で目つきが気に入らねぇと言われて殴られた。
てっきりソイツをボコボコにしたのかと思えば、交番に通報に行ったらしい。バカだ。
また、ある日は飲み屋の外人に誘われ店に入ると、サービスが違ったのでその外人を蹴ったら、逆にあばら骨を折られていた。
最悪なのは、母の前で焼酎を飲みながら、懲役の自慢や殺人未遂の自慢をしていた事。
犯罪を得意気に語るバカとは縁を切った。
貸したお金は返って来ない。
ま、そのつもりで貸してやった。
言ってる事と行動が伴わない。
「オレは中卒だが、大学行ったお前より頭はが良いんだ。勝負するか?法律か?数学か?」
「じゃ、5の0乗はいくつですか?」
「計算用紙が無いと答えられんだろうが」
僕はバカだと思った。0乗は1と決まっている。
人間のクズってコイツの事を指すんだろうね。
今は、どこで何をしているのか?分からない。
バカなヤツだった。
付け焼き刃の知識しか無い人間。
縁を切って正解だった。
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