第12話 「あの日の記憶」
初めて水無を見た時、綺麗で吸い込まれそうな雰囲気に一目惚れした。綺麗な髪、瞳。いつか告白しようかと思っていた。なのに、あの人のせいで、俺の好きな水無があんな人と一緒にいると思うととてつもなく不安だ。なんとかしなくては。俺は高2の時から水無と古守と一緒のクラスになった。古守は水無と1年の時から同じクラスだったらしい。少し羨ましかった。
あの人は前俺と古守が水無と1番仲がいいと言っていたが、俺は今年からだ。何を言って居るんだ?どうしてそんな事を知ってるんだ?そんな事を考えて居ると校門の前に来ていた。前に水無と古守が居る。話かけるべきだよな。
「古守、水無。おはよう」
俺はそう2人に話しかけた。古守と水無が振り返る。水無、やっぱり綺麗だな。
「うっわ〜!相変わらず無愛想だなぁもう!」
先に古守が口を開いて話し始めた。俺はやりたくてやっている訳じゃないんだよ!そうしないと水無に危害が及ぶかもしれないんだよ。そんな事を考えていると水無が先に行ってしまっていた。
「今に始まった事じゃないだろ?」
「はぁ、ほんとにさ!少しは笑顔とか楽しそうに出来ない訳?」
何故か俺が古守に叱られている。教室に行かせてくれよ。古守。
「時間、大丈夫なのか?古守。」
俺がそう言うと古守は少し慌てていた。
「やっば!あれ?!もしかして桃果私の事置いてった?!」
そう言って古守は慌てて靴を履き替えて行ってしまった。俺も行かなくては、授業中は水無を怪しまれない程度に見ていよう。
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授業が始まった。水無は俺の前の席だ。いつも通り真面目に受けてるな水無。成績はいつも上位。毎日早く帰っているから勉強をしてるんだろう。今度勉強を教えて貰えうか?やっぱり水無は綺麗だ。声も髪も瞳も綺麗で吸い込まれそうだ。だから、誰にも渡さない。水無は俺だけのモノなんだよ。邪魔するやつは許さない。
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