第4話 「赤い」

校舎裏。誰も居ないこの場所で私は口を開いた。

「どうしてそれを知ってるの?古河」

私は冷たい声音で古河に尋ねた。古河は少し私を見つめた後口を開いた。

「水無、お前見ず知らずの人と一緒に暮らしてるだろ?前見かけたんだよ、あのアパートもう誰も住んでない所なんだぞ?!もし何かあったら┈┈┈」

他人?違う。家族なの!私とカナタは家族で、それで!私達は永遠に一緒で!それを邪魔する奴は許さない!

「┈┈煩いな!古河に何が分かんの?!私の事なんて何にも知らないのに!」

そう言うと古河は私に近づき、心底心配そうに

「知らないよ、だけどな?水無、俺はずっとお前の事が心配だったんだ!だからもう会うのは┈┈」

その続きが分かってしまい、私は隠し持っていたパレットナイフで。古河を、刺した。

「やめ┈┈ろ、水無、何を」

古河の制服は紅く染まっていた、パレットナイフから血が滴る。心臓を1突き、古河は助からない。

「何をって、刺したんだよ?カナタとの関係を邪魔するなら、許さないから。」

「┈┈┈┈俺は、桃果の事」

言い終わる前に古河はバタンと倒れた。これは此処に置いて行こう。私だってバレない。だって教室には私と古河の2人っきりだったから。

帰ろう。返り血も付いてないし、カナタに言わなきゃ。そんな事を考えながら。ポーチにパレットナイフをしまった。

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

「ただいまぁ、カナタぁ」

「おかえり!┈どうかした?」

私はあった事をカナタに全部お話した。カナタは申し訳無さそうにしていた。

「桃果、ごめんね?大丈夫だった?始末は俺がやっとくよ。」

「ううん大丈夫だよ!始末は必要ないから!」

私は笑顔でそう言った、そうしたらカナタは私の頭を撫でてくれた。甘い。嬉しい。生き返る!あの日を思い出すなぁ、雨の日。私とカナタが出逢ったあの日。

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

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