第43話 格闘家もういないから
「で、どうなの?カタン」
アスラスが慈悲深そうな笑顔でカタンを見る
「うーん…なんかさラブラブ期すぎて
本当にずっと一緒にいられる?」
ら!ラブラブ期っ!?
なななにを言っているのかしらぁ!?
あわあわしながらアンドリダを見るとアンドリダもあわあわしていて、目があって笑いあう
「だから。今このラブラブ期のうちに離れ難くなっておきたいんだよ。むしろカタンは本当に待っていて大丈夫なのか?」
アンドリダ独自の考え方ね…
「明日…いや、今すぐにでも炎熱事故って死ぬかもよ…?」
ビクッとカタンさんが震える
魔物化も間に合わないくらい即死だったらきっとどうしようもないんだろう
「しかし、炎熱が納得しない」
少し寂しそうにする
「なら、ワタクシたちが魔物化して説得いたしますわ。覚悟さんもプリモさんまでこちらにいらっしゃるんですし?」
「よし。カタン、全部呼ぼう!」
カタンさんが渋る
「炎熱がモテるから渋るってるwww」
アンドリダやめてあげなさい
しばらくすると覚悟さんとイーリアーさんがやってくる
その後から炎熱さんもきて…
わぁあ…モテまくっているわ。すごいわ。
「と、いうわけなんだけど炎熱、カタンを置いていくかもしれなくても…まだ駄目か?」
アンドリダが真面目に聞く
「アンドリダに真面目に言われるとちょっと考えるな…私はカタンと真摯に向き合いたかっただけで、嫌だとかではなくて…まさかそんな置いていくかもなんて思ってもなくてっ」
いきなりカタンの方を向く
「カタンっ今すぐ魔物化してっ。置いていくかもなんてヤダぁ」
炎熱さん熱烈だわ。さすがだわ
周りから拍手が起こる。魔物も祝福に拍手をするのね。
「炎熱さん…よく考えて?大丈夫だから」
カタンがそういうけど炎熱はやだやだと首を振る
「よく考えた。ただちょっと怯えていただけ。いつかはと思っていたの。だって覚悟幸せそうじゃない?プリモも幸せそうだし」
プリモさんが顔を赤くしてガドリアの後ろに隠れる
覚悟さんも一応って感じでイーリアーさんの後ろに…隠れてないし無表情
「わかった。ガドリア、ナイフを貸して」
ガドリアからナイフを受け取る
「いい?炎熱さん、戻れないよ?」
「いい。わかってる。」
「じゃあ、痛いけど我慢して」
炎熱さんの魔物化が成功した
炎熱さんの頭に角が生えて3つ目の目ができた
瞳孔は縦に裂けている
今は幸せそうにカタンさんにもたれかかっている
「じゃ次俺らだなー」
軽く言うアンドリダを苦笑しながらみたカタンさんはワタクシに
「ラプリエール姫大丈夫ですか?戻れませんが」
と炎熱さんと同じ様に聞いてくれる
「はい。大丈夫です」
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