第41話 何に成りたいかより誰と在りたいか
「で。相談に来たのか」
今日のカタンは王宮服だ
仕事をしていたらしい。
「ああ。大丈夫だ。魔物なんて研究しなくても知っている」
仕事してないのか…?舞岡…
「早急にこちらへ移りたい」
俺は真面目に頭をさげる
「魔物化は?」
「…俺は試練を全うできただろうか」
「試練…?」
ラプリエールが首をかしげる
そうか。俺のわがままな話からしなきゃいけないんだった
「魔物の詳細も話をしてあるのか?」
お父さんが子供を諭すように言う
カタンパパ厳しいな
「魔物の詳細ですか?」
ラプリエールが尋ねる
「魔物は生まれ方が違っていて、生まれた時の衝撃が強さや寿命に直結している。アンドリダが欲しいのは超大魔である魔王の力、ビッグバンの衝撃まで死なない力だ」
「ビッグバン…」
「最短でこの宇宙が終わって次の宇宙が生まれる時、次の宇宙が少しでも小さかったり衝撃の中心からズレたらその次のビッグバンまで…私はずっと一人で生きていくのかと思っていた」
ん?一人?
「須原は?」
「あれは自分が興味ある時しか関わってこない」
カタンが苦笑する
「ねぇ。須原って王宮の須原明日さん?」
ラプリエールが割って入ってくる
…あ、しまった…
「須原さんも舞岡さんと同じ様な雰囲気だなと思って一度舞岡さんにご兄弟かと聞いたら違うとおっしやられましたが…?」
怪訝そうだ
「あー…アンドリダ」
「ごめん、まじごめん」
「ラインしてみるから少し待って。」
「さて。須原が返事をするまでに続きを。イーリアーは大魔だから大インパクト、中魔のゴーギル ガドリアは大火山の爆発くらいだ。」
そう説明するとなにやら納得した様にアッという顔をする
「先日。プリモさんのご婚姻の時のお話に納得がいきました。ワタクシも皆様と同じです。アンドリダと共に在りたいからアンドリダの成りたいものに成りたいです」
キッパリというラプリエールに俺はまた感動して涙が出る。止まらない。何これ
ラプリエールがアラアラって拭いてくれる
カタンパパは仕方ないなって顔でわらってる
「あー…須原、来るって。まぁわかりやすいよね」
落ち着いた頃にカタンが言う
「じゃあ二人のお腹もすいただろうし、おおくの者の酒場へ移動しようか?ラプリエールも大丈夫かな?酒場」
「はい!先日も沢山の方がいる酒場に行きました」
あー間違ってる。絶対間違ってる
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