第28話 アンドリダずるい
「別に今から知っていってくれたらいいよ。
俺もラプリエールの事はほとんど知らないのに色々と決めつけていた。俺に、ラプリエールの事教えてくれる?」
怒るわけでもなくいつも通りの調子でサラッと言う
ラプリエールの事教えてくれる?
なんて恥ずかしいセリフッ
顔が熱くなる
アンドリダずるい…
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うーん。やっぱり姫チョロすぎないか?
大丈夫か…?めちゃくちゃ詐欺とかにあいそうだな…ある意味王宮にいて良かったんじゃないかな
まだ顔を真っ赤にして唇尖らせてうつむいてるよ…
こう素直に策略に乗られると調子くるうな…
はっ!?コレは姫の策略!?
…んなわけないか。まだ真っ赤な顔で首振ってるし
ははっ純粋でかわいいな
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「さって、婚礼準備か。何する?」
「え…っと」
「王が指定した以外の招待客はリストアップしてあるから後から目を通して。進行や料理なんかは王宮主催だからあっちの格式でやるらしいよ。残りは…衣装とかかなぁ」
え、待って。丸投げしてたんじゃないの?
面倒だからやっといてとか言ってくるから知らんぷりしてたけどアンドリダめちゃくちゃちゃんとやってくれてるじゃないの!!!
「お肌がとか髪をとかの準備はそっちでやれよ。王宮から金ぶんどってきたから」
「はい…」
ぶんど…?
「仕立て屋呼ぶのもありみたいだけど…せっかくだし2人で行ってみるか!」
なんと本当に2人で行くらしい
護衛?俺いるのに?お前俺より強いの?ってアンドリダが言ったから…
アンドリダ車の運転もできるのね
知らなかったわ なんでも出来てずるいわね
細い道もスイスイ走るしさっきは上手に直角に曲がったわ…しかも暑くないかとか気分悪くないかとか配慮まで…
運転席の隣になんて座った事が無かったけれど前の見晴らしが良くて楽しいわね
猫が飛び出してきて強くブレーキをかけた時にはアンドリダの手が伸びてきて支えてくれて…なんだかムズムズとした気持ちになったし
車でお出かけって凄くいいのね!!
「もう少しで着くよ」
アンドリダが前を見ながら話しかけてくる
運転している横顔っていいわね…
「ありがとう。楽しみね」
自分のドレスよりもアンドリダに何を着せるか考えるととても楽しみだわ
なんでも似合いそうだけど、基本の白に綺麗な青や緑を入れてはどうかしら…あぁワクワクするわ
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