第23話 国王の駒ももういないから

「カタン!!いつの間に接触していた」

アンドリダの勢いにカタンが曖昧に笑う

「あれ?でも、あいつ好きな人いるっぽいぞ。大丈夫か?カタン」

あ、カタンの心配してやるんだ。

「魔物研究所の舞岡丹田だろう?アンドリダ」

「あ、そうそうそいつ。凱旋後イーリアーのパンツ預けといた奴」

「…………」

そうだった。

無言でスッと手を出す。返せ。

アスラスがカタンを横目で見て、うわーって顔をする

「忘れてた。他意はないんだ…覚悟。アスラスもっそんな目で見るな」

「只今。どうしたの?」

プリモも帰ってきた

「アレがタンデン。たん。でん。だよ」

アスラスがサラッと教える

「え''え''!?」

「はぁ!?」

「パンツ」

1人おかしい

プリモの脳裏にそういえば舞岡さんがね。この間舞岡さんがね。って幸せそうに話す炎熱が浮かぶ


「ねぇ。炎熱ちゃんはちゃんと知っているの?騙したりしたら許さない」

プリモが真顔でカタンにせまる

やっぱり強い

「知ってる。ちゃんと全部見せたし話た。魔物化は、この興奮状態を抑えてからだ!感情的にはやらない って言うからまだだけど」

「炎熱ちゃんらしいね」

プリモは笑ったがアンドリダはまだ質問を重ねる

「王宮に魔王ねぇ…で、そっちは?アスラス神も何か動いてるんなら、王宮探ってんだろ?」

「鋭いね」

アスラスが須原になる

「須原さん…」

アンドリダが表情を変える

「どうした?アンドリダ」

「納得が行った。書類の関係でとか色々理由をつけて王女たちや俺以外の元勇者候補を王宮から少しずつ遠ざけてる」

「そのうち居なかった事にして自由にしてあげるよ」

なるほどアスラス神はそっちを助けに行っていたのか

「炎熱拳聖も呼ぶか」

アスラスが言うとカタンが

「いや。でも炎熱はさ…ほら…」

となんかしぶってる。珍しいな。

一緒に飲みたがると思ってた

「忙しいかもしれないし?」

「じゃあ連絡してみて?1人仲間外れじゃ可哀想でしょう?」

笑顔だけど圧が凄いな

カタンがちょっと恨めしそうに連絡を入れる

しばらくすると迎えに行った

なんなんだろう?




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