第13話 僧侶もういないから
「で。いつ魔物化する?」
デリカシーのない禿は終わったらすぐに普通に話しかけてきた
「何言っているのよ…、よく考えて。魔物化したらもう戻れないのよ?」
もう、本当に変わった人ね…
「よく考えてからイーリアー抱いたんだけど?」
あの短い時間で?
「あ、でも時間かかるとか手続きが必要とかか?何日かどこかいくなら半年待ってくれ。法事とか調整していない間頼める人手配して…その間に人が亡くなったりとか…あ、イーリアー戸籍ある?一応ちゃんと婚姻したにしないと…」
なんか沢山話し始めた
ふふ。やっぱり覚悟かわいいわ。好き
「戸籍なんて一瞬で改ざんできるわ。魔物化もすぐよ?本当にいいの?」
「だから、そのつもりで抱いたんだってば」
抱いた抱いた言うなっ!デリカシーのない禿めっ
「じゃあ、ナイフか何かを貸して」
「わかった」
そう言って覚悟が出ていく
本当に本気なのかしら…
「本堂へおいで」
しばらくしてから来た覚悟は僧侶の格好をしている
「結婚するようなもんだろ。きちんとしたものはまたやらされるとして…」
焼香をして何やらお経をあげる
宗派は違えどこの星の人類が崇めるアスラスへの礼拝である
アスラスねぇ…まぁいいか…
大中小の盃に酒が入る
「イーリアーはお酒大丈夫?」
「はい」
酒の盃を3回にわけて、小から私、覚悟、私…中は覚悟、私、覚悟…大を私、覚悟、私
これで夫婦になるみたい…
不思議ね。そんな気がしてきた
「じゃあ今度はそちらの方を」
覚悟からナイフを渡される
「…私がやると大魔…大インパクトの衝撃までの命よ?長く生きたいならカタンに頼むけど…?」
やり直しは効かないから聞いておかないと
「何で?イーリアーが消えたあとカタンと2人きりとか嫌なんだけど」
想像するとシュールね…魔王と禿の2人きり
うふふ。仕方ないわね
「ちょっと痛いわよ?」
覚悟の右腕を取って5cmほどの少し深い傷を入れる
自分の左腕をとって小さくえぐりとる
覚悟はその動きをジッと見つめている
「私の一部をあなたに。」
そう言って覚悟の傷に私の肉片を埋める
「ここから疑似的な衝撃が生じて魔物化が始まるわ。五分もしたら立派な魔物よ」
「ふうん。楽しみ」
覚悟が時計を見る
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