第12話 俺の話も聞いて
やっぱりイーリアーと話をするとスッキリ帰っていくな
よっぽどうまく悩みを聞いてやっているみたいだ
賢い女だな。寺の仕事もしっかりやってくれているし、檀家ともうまくやってくれてる…
俺、これサッキュバスの術にはまってんじゃ…ないよな?
段々、術でも良いような気になるのってヤバくないかな…
まぁ、いっか…
イーリアーと部屋の前から声をかけると
開いていますと返事があった
初めて部屋に入るなと思いながら開けると
綺麗に整えられた気持ちのいい部屋だった
「イーリアー、いつも悪いね。イーリアーは聞き上手なのか?いつも炎熱が良い顔で帰っていく。
どれ。ひとつ俺の話も聞いてくれるか?」
覚悟は変な人に見えても頭の中で凄く考えてる
こういう時はあなどれない
イーリアーは少し表情を引き締める
「イーリアーは、いつまでここに居るつもりなんだ?」
「それは、今すぐ去れという意味ですか?」
「いや、言い方が悪かった。俺への猶予の問題だ」
イーリアーが怪訝な顔をする
「炎熱拳聖は強そうなフリで結構悩み体質
気にしてない様で悩みの漬物になるタイプだ
」
ひどい言い草だが炎熱はいないしつっこみはない
「その炎熱が毎回いい顔で帰る
イーリアーはきっと優しく聞いて的確な言葉を言っているのだろう
優しくて知的で空気もよめる、寺の仕事も家事も嫌がらずこなして檀家にも評判がいい見た目も綺麗で、健気でかわいい」
ヒェッと奇妙な声をあげてイーリアーが真っ赤になる。ふむ。サッキュバスも照れるんだな
可愛らしいじゃないか
「最近気になって仕方なかったんだ。
これがイーリアーの、サッキュバスの力のせいならばまずいと思っていたのだが…」
そういうとイーリアーは少し困った顔をする
「そういう…人の気持ちや記憶、記録まで改ざんする力はあるのよ…私もカタンも。それが魔王が消えても魔物がいる事を不思議に思えなかった理由」
「でも、今覚悟や炎熱に使ってはいないわ」
そう言って笑うイーリアーを疑うなんてできない
しかし確かにそれなら気付なかった事にも納得がいく
「でも、そうか、ならイーリアーの気持ちに応えても問題はないな
問題があるとすると…イーリアーに比べてこちらが早く死にすぎる事か…
あとは
魔物と人でも魔物なのか?なかなか死なない魔物がそうポンポン生まれるのか?」
「さぁ…知らないわ。カタンも私も恋が実ったことはないもの。ただ、魔物化は案外簡単にできるのよ。戻れなくなるけど。」
「住職が死なないのも問題だなぁ。一定年齢になったら旅に出るとかにするか」
そんな事を言いながらイーリアーを押し倒す
「ちょ!?ちょっと、覚悟さん?」
押し返してくるけど本気の力ではないな
「何?やっぱりパンツは自分で脱ぐの?速かったね。あの時下半身は視覚阻害かけてた?逃げさっていく羽が気になっていた。追いかけたかった」
「…覚悟…」
抵抗がなくなったから、同意でいいかな?
女犯?ナニソレ
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