第10話「青春のラプソディー」
白瀬は、女であった、コレは由々しき事態である。
もはや対面など保てない
我が生涯最大の天敵こそ、女であるからだ。
私はこれより、全力で彼女から逃げる。
そう決意した。
先に謝っておこう、もう絵にかけた人間ではなくなる。
そう、泥戦の始まりである。
「先生、待ってくだい」
「来るな、来れば核兵器発射ボタンを押すぞ」
「いや、何冗談言ってるんですか」
「嘘ではない、私にはコワモテのお友達がいるのだよ」
「しかしそれで世界滅ぼそうなんて、どう言うことですか」
「決まっている、女が怖いからだ」
「じゃあ、男だと思えばいいじゃないですか」
「な、そんな事できるか、ともかく、もう、それ以上来るな」
「本当に、核兵器ボタンじゃないでしょうね」
「いいや、本物の核兵器ボタンだよ」
「そうですか、でも良いんですか、それ押しちゃったらみんな死ぬんですよ」
「わ、分かっている、だからこれ以上来るなと言ってるんだ」
「どんだけガラスのハートなんですか」
「女にはもう誑かされんと、もう決意しているんだ」
「何があったんですか、それだけ教えて下さい」
「分かった、だがそれを聞いたら、もう来ないと誓うな」
「分かりました、」
「私はな・・・かつて女にいじめられていたんだ」
「あ、そんなことが。あったのですね」
「ああ、酷いものだった。毎朝、インターホンで襲用に起こされ、給食の時間にはあーんしてなどと言う、羞恥に晒されたんだ」
「え?それって、モテてるじゃないですか」
「何を言ってる、弄ばれてたんだよ、極めつけには、好きですって言われたんだ」
「おお、告白じゃないですか、」
「告白だって?何を言ってるんだ、好きってのはそうな意味な訳ないだろ」
「え?いや、好きは恋愛感情のファーストステップですよ」
「バカなことを言うな、私を誰だと思ってる、好きの意味は、女の子だよって意味だろ」
「え?」
「は、呆れたやつだな、好きと言う字を図解してみろ、」
「確かに、好きって字の作りはそうですけど、・・・いや、あの・・・」
「おぞましかった、毎日、毎日、執念深く、好きだよ、好きだよと言われ続けたんだ。」
「だからそれ愛されてるって事なんですって」
「愛だと?何を言ってる、私は毎日、女に、私は女の子、私は女の子と、当然の事を言われ続けていたのだぞ」
「いや、だから好きってのは、そう言う意味じゃ」
「ああ、つまり、私は女の子分かりますか?と、バカにされていたと言う事だろ、」
「いや、な、訳ないですよ」
「私は、知ってるよと、言ったが、その子は何度も好き好きと言ってくるんだ、本当に、頭にきた」
「あの、せんせ、勘違いしてますって」
「ああ、あの女は、俺が能無しだと思っているんだろ、だから決意した、俺がどれだけ世の中を知ってるかと言う事を、証明してその女を黙らせてやると」
「え?いやーせんせ、あのー」
「だから勉強をした、多くの本を読んだ、そしてテストで満点を取った、それなのに、あの女は。また好きって言ってきたんだ」
「ちょっと、せんせ、」
「私はさらに燃えたよ、この女を完膚なきまでに感服させてやろうと、ぐうのねも出ないほどの天才になろうとそうさらに頑張った、」
「だからせんせ、」
「そして、47都道府県、日本全土の教科書を読破し、国立図書館にある辞典を全て網羅した、だがあの女は、大好きって言ってきたんだ」
「せんせ、一回話を聞いて下さいって」
「そう、大好き、つまりあの女は、俺に向かって、大きな女の子って言ったんだ、それがどう言うことか分かるか」
「告白ですって」
「そう、大きな女の子、つまり、大奥ということだ、だから、その女に、江戸時代の奥さんだよなって言ってやったんだ、そしたらあの女は、今は、令和だよって笑われたんだ、コレはつまり、時代遅れだと頭古いねって笑われたってことだ!」
「いや、せんせ、色々と誤解してますよ」
「誤解などしていない、あの女が私を狂わせただけだ、だからな、作家になると決意したんだ、言葉を蓄え、知識を広げ、そしてあの女に、私が如何に物知りかということを、叩きつけてやるんだ、だから絶対に本を出版する、そして、女の子を知ってますって、証明するんだ」
「はい、も。。。分かりました、せんせ、ともかくイジメられてないようで安心しました」
「どう見てもイジメだろ、だが別にいい、私は、絶対に負けない、絶対に思い知らせてやるんだ」
「は〜、ま、とにかく、健闘を祈ります」
「白瀬、分かったろ、私は自ら、女を知っていると証明するために、女の手は借りたくないんだ」
「ああ・・・ダメだこりゃ」
「すまない白瀬、君とはここまでだ」
「いえ、せんせ、また会いましょう、」
「ああ、じゃあな」
「ええ、お元気で、私も好きですからね」
「知っとるわ、君までそっち側か」
「いえ、ま、せんせ、本書いて下さいね」
「ああ、必ず書くよ」
「はい待ってますその日まで」
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