第2話 激変した生活
俺は今高校3年生。
平凡な日々を送りパッとしない学校生活を過ごしている。
相変わらず花音には片思いをしている。
ただ、最近俺の中で変化があった。
それは今までは俺の性格のせいで花音にアタックができない、周りの女子に恋愛対象として見られない、そう考えていた。
ただそれは間違いだと。
あの日、花音が俺に声をかけなければ俺が花音を好きになることもなかった。
花音が話しかけてこなければ俺はただの優しい奴ではなく、クールな一匹狼と周りの女子にも思われていたかもしれない。そう考えたんだ。
この考えを持った俺は小さい男だが大きな変化が表れ始めた。
昼休みにありさっていう女から
「和也くん、もし大丈夫だったら昼休みに執行委員代わりに出てくれない?」
と言われた。
俺は執行委員ではあるものの、今回は当番ではなかった。
俺はとりあえず
「おっけー!」
と言いながらいつもの親指を立てた。
執行委員が終わったあと俺は飯を食う時間がなかった。
いつもの俺なら、まあいいかって感じだが
今の俺は違った。
「お前のせいでさー、昼飯食う時間なかったわー」
と言ってしまった。
自分でもびっくりした。
すぐに謝ろうとした時
「え、ごめんね!!ありがとう」
「待って、和也君ってこういう系!?」
と笑いながら言われた。
俺は少し調子に乗って
「お前のせいで腹減って授業中腹鳴ったら責任とれよ!」
なんて言ってしまった。
そしたらいつも俺がやる親指を立てて笑っていた。
授業が始まる1分前、ありさが俺の机の前に来た。
少し調子に乗りすぎたなと反省していたところだったから俺は少しきょどった。
そしたら
「はい、これ。残りだけど急いで食べて!!」
と如何にも女子!!って感じのサイズのおにぎりをひとつもらった。
俺は目の前で一口で食べた。
「めっちゃうまい!!ありさの母さんのおにぎり可愛いな!」
とまた調子に乗って言った。
「ええー!それうちが作ったんだけど!うれし~」
とありさは笑いながら言っていた。
チャイムが鳴り、急いでありさは自分の机に戻った。
俺はいつも通り真面目に授業を受けていた。
すると後ろの席の奴から肩をトントンと叩かれた。
後ろを見ると小さい紙切れを渡された。
なんだ?と思い開いてみると
「放課後空いてる?空いてたら第二教室で」
と書かれた紙切れだった。
少し周りを見渡すとありさがこっちを見てニヤついていた。
ちなみに第二教室とは基本的に使われていない教室で噂によると告白の場だったり、リア充の集いの場と聞いていた。
俺はとりあえずペン回しをし続けた。
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