第11話Artificial/Misadventure

“Their blessing is our curses.”


 数年間ほど、人類はこの小さな星で生きて、無限な進化により、支配者となってきた。広い宇宙には意義のない星でも、人類にとっては生死を決めるものである。


 人間は偏屈なもの。世界が地球を中心に回っていないことを知っていても、その視点はあまり変わらないものである。蓄えてきた有限な知識により、人間は宇宙の形を想像して、それを踏まえて真実を探す。


 だが、それこそ人間が支配者となった。進化しつつあるものでありながら、人間は限界を突破し続けて、祖先に教えられたことを何度でも拒んでいる。


 だったら、それを基づいて人間を作り出したら、どんな値になれるのか?手本なら沢山あり、大きなミスになるはずもない。即ち、本物の人間のような疑似人間を作ることは簡単なものである。問題はいい武器になれるかと、あんな基本的なことに過ぎない。


 神意の欠片にやがて訪れられた人間は、災厄を始めた悪人でありながら、世界を救う英雄となった。恐らく、その禁断の力で遊ばせた時間を我らは与え過ぎた。


 自己紹介として、本当の姿を見せる前に、最初はもっと理解できるものを送ればいい。次の態度に踏まえて、我らが行動する。


「いいね。奴らを触りたくないほどに、そもそも持たない面倒な武器で侵略するつもりか?」


「そう考えるのはお前だけだぞ、ストロンチウム。試すために作ったものだ」


 正直、どう思えばいいか、知らないな。屍者狩りって、名前だけがいい、全然楽しくはないな。だって、奴らは弱すぎるじゃないか。確かにいいことだけど、つまんねえな。


 イェリンの差し伸べを断って、もっとカッコよく団体を作ろうとしたけど、結局敵がこんなもんなら無意味だろう。最低で、カッコつけて断ったから、彼女は絶対に俺のことを笑ってるだろう。


 人が死んでゆくとか欲しくないけど、これじゃ死人協会に任せても何の変化もないな。勘弁してくれよ、神様。なんとかしよう、俺ってこんなことにはもう耐えられない。


 ちょっとだけでも悩んでいる。こんなに楽で戦えるなんて変じゃないか?きっと何か大変なことが見逃してないのか?いや、考えすぎる。俺は考えすぎるだろう。


 輝かしい好転を恵みとしてばら撒いて、謎のスターが登場した。弱者を無敵な化け物から救うものだ。まあ、結局そのスターにはただのくだらないものだけど。


 今度、連中の顔が少し異なっている。死人に出会うのは最初なのか、凍り付く姿勢を見せるほどに。なんて、微妙な場面だ。


 短い沈黙な時間の後、俺は考えている最中、長い髪の変わり者がいきなり騒ぐ。微妙な沈黙を破るけど、フォローアップは耳が痛くなるほど煩すぎる。


 みんなは殺された兵士の銃を拾って、今まで屍者と必死に戦っている。弾薬が尽くし始めるこの時、俺が予想外で現れたからって、皆が驚かせて、あの奴だけが興奮している——変わり者でも、そういう興奮じゃなさそうな。


 普段の団体とは違い、人数が結成から今までも同じく、死亡なし37人のままである。古い銃から見て、みんなは人間にしては強すぎるだろう。


 まだ死人一人も会えなかったなんて中々以外なことだ。地域を問わず、韓国にいるこの団体なら今回の地上殴殺の中心から離れていない。


 村山さんが言った。地上殴殺に伴う地が広がりつつあるとも、その中心に集中する。今回の中心地は北海道であり、故に東亜が戦場になる。


 それでも、人間ばかりか、大抵の死人もこんな情報などまだ知っていないはず。死人協会がまだここに来ないなんて、人数不足もありそうだな。


 37人、積み重ねるビルの欠片の下で暮らし、倒壊にならないように、みんなは必死に予防している。生きられないはずの場所でも、どう言ってももう普通な人間じゃない。


 辛い暮らし方だとしても、必要なコーピングができるそうだ。思うままに、37人がそのビルを飾って、多彩な場所にしていた。抵抗が続くほど、歩む道では屑なども見つけて、放置するよりも拾って、暮らし場の飾りにした。


 酔狂にパーティーできる人たちだ。何もかも拾って、全てここへ連れ出した。アルコールやディスクなども優先される。娯楽満々だ。


 いい品と悪い品も区別できる奴だ。1960年のカウンターカルチャーの音楽が煩く流れ、酔っ払っている俺たちを弾きだしている。


 ……一体……


 仕舞った!奴らは上手すぎる。ギャンブラーキングの俺を全滅したなんて、ラスベガスの奴も信じられるわけがないだろう。俺の弱点を狙って、優位に立ったって汚えぇ。


 ……こんな時こそ……


 狂っていて踊れ、踊れ。勝利を奪い取ったものには、正気を失いほどのパーティーが必要だ。一度やったら、辞められない奴こそ、それがいいものである。


 ……どこにいるんだよ、ナムリョン!!……

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 訳が分からないままに、戦争の行方が変わってしまいそうだ。今戦っている屍者は前より強くなってきて、まるで別なものになった。


 数が前と同じまま、強化したって、まだ覚悟はないのに。あの人、こんなこと何も言ってないのに、同じく知っていないのか?


 おまけに、あの光線は何ものだ?上から現れ、消えたら人間のようなものが出現した。死人なのか?何で、オマが強すぎると感じられている?


「震えるといい、人間よ。このイリスロサイトが人間と地球をすぐに滅びしてやる。」


 滑稽な名前だが、何で足が動かないの?何であんな馬鹿な奴には私が動けないのか?何で立てない?何で迷っている?何で、遅かったら気づき始めたの?


 弱くなった私の攻撃はやはり無意味だった。多分、元気でもこの奴には無駄だ。飽くまでも私を倒す気なのか?こうなった自分が嫌いだ。


「——彼女を連れて、ハイスカネン。」


 知らない誰かに抱えられながら、ムン・イェリンの声と、微かに彼女の姿も見えている。死人協会の人たちに救われる意味だ。……嫌だ、こんなのが嫌だ。


 空が暗闇に染められた時、神という存在が人間をもう一度訪れ、神罰を下すために。嫌いなら、何故人間を派遣する?その答えは戦いからもろうか。


 案の定、神が作られたこの“人間”は死人に基づいてものだ。人類に怒るか、神たちが?彼らの欠片を残してしまったのは彼ら自身なのに、どうか私たちを咎めている。


 破壊力が高い疑似人間、勝手に地面を滅ぼしているから、避けるより、もっと強い攻撃で止める方がいい。


 人間の特徴は何?それが大事な質問である。体を作るだけじゃ、神業じゃない。きっと私たちの特徴もあるはず。そのため、ちょっと試したいことがある。


「イサイカ・トゥ・ソイ」


 玉の形にしたオマを手に中心し、強い破壊力を持つその玉を敵に投げる。単純な技であり、イサイカ級は死人に限ってできる。


 仮定が正解である。彼がその玉を受けた直後、同じのように真似してできた。前との行動に踏まえて、彼に与えられた恵みは適応する力だ。


 いいのか?神よ。人間はあまり適応できないものだ。予想できないものが少しでもあれば、狂おしくなるよ。赤ちゃんのような敵なら、サプライズなんていっぱいあるよ。


 子供みたいだ、いや、大人も同じ。知らなくて受け入れないものに遭ったら、混乱して何もできなくなる。彼は既に感情に操られている。それこそ、人間の弱点だ。


 適応は長所である奴なら、強い一撃で潰せばいい。地球を知ってきた私は、環境を利用して、侵略者を倒すのが簡単なことだ。結構面白かったけど、もうさよならだ。


「——まだ実験が続くといい。悪いが、イリスロサイトを生かさせてもらう。頭と胸に多くの穴で戦えると褒めてやるが、人間じゃ不可能だろう。」


 ……汚い奴だ。こんな逆転なんて、最初から予想できるはず。笑っているよ、彼が今なら笑っている。次はどうなるか、もう決まっているでしょう。

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 繋がって、繋がって、繋がっても電話に出てないなら無意味だ。みんなはどこにいるの?一体何が起こっている?


 後で急に知らされたものが嫌だ。特に、こんなものだね。屍者は何だ?ただの化け物と思って、数えきれないほど殺し続けてきたんだ。何故今こそ真実が明らかになったんだ?


 死した死人にならかったもの、それは屍者。同じ後悔が残ったままに蘇ったものでも、屍者が意識を失って、後悔の故を狙って暴走する。


 37人が共に生き続けたら、死んだら、みんな屍者になったか?でも、何故?地域を守るために戦っていたのか?何故その結果こうなったんだ?


「大きな夢を語って、不可能な人間の数を救いたいと言ったけれど、何故お前までも人皆殺ししてるんだよ!?こんなのはお前も反対するだろう?答えろう!お前はまだ俺が知ったシフンなのか!?」


 ……殺してもいいか?……


“Only ideals could be crushed by oneself.”

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