第8話Part 4: Massacre/Vengeance

“Fill the bullet hole with rotten blood.”


 既に動けなくても、動けないように冷たい鎖に強く縛られている。体が重く感じ、半裸体のため、縛りがただ傷跡を裂いている。それでも、この縛りがロープより緩める。


 誰もが治癒を与えずに、体の自然治癒力が試されているみたいだ。限界がなくずっと治癒できれば、俺が凄いだろうとも、結局最初から完全に治された傷は一つもなかった。


 服を着るのは体を隠すため、特にその肌から見える弱点全てを。傷は人の弱点、狙われて当たると終わりだ。確かにどっちらでも身体の一部を当たると利点になっても、傷ならその利点を強化するものである。


 傷が重ねたらきっと強くなる、きっと慣れてくるはずと思うのはただ戦場に戦うこともない愚かなものだけだ。無駄に死ぬなら、最初から戦わないといい。それは兵士がなければ勝利も不可能になる。時には、“敵”よりも“味方”である目上の方がサディストだ。


 銃声が聞こえれば、最初にやるべきことは避ける。超人のない俺たちは奇跡に頼って戦争を勝つのは不可能だ。不安定になって、読めない敵の攻撃を予想し、次の行動が無駄にならないように。


 脳力があるから、人間は地球の運命を操ることもできる。故に、脳があるところを守ることが重要だ。よく狙われながら、敵のを同時に狙おうとしている。


 瞳の開けた穴に見えなくても上から注いでいく血が満ちている。そうでありながら、見える目が紅く染められている。零れだすのは少しずつ、涙の雫が零れるようである。


 こんな時でも、出血しないような姿勢をして、例えそれが力を尽くしても、例え敗北が目の前にあっても。諦めたくないことはないとも、諦めることがどうしてもできないんだ。


 奇跡か希望を待っているより、来る味方の襲撃の戦略を思い通りに望んでいる。全派が同じく崩れていく。それで、人質など意味を持ってないんだ。味方がここに来るのはただ時間の問題だが、その前に俺がもう死ぬか死なないか、それは本当の問題。そして、その味方が救うためか襲うためここに来るのも問題である。


 一人じゃない、ただ誰かに話しかけるのは面倒だから、一人と感じられている。当然で、話しかけるものはいないんだ。もちろん、そうしたら死ぬ、煩くなるから。


 ここで拘束されたものの全員にとって初体験じゃない。この戦争はただ拉致し合うもの。人質が意味はなくても、他の目標がある。


 人間より、戦争に関わる以上はもう獣になってしまうだろう。敵も味方も俺自身も。敵を殺すのはもちろん、時が来れば味方を殺す勇気もある。この惨劇を憎むほどに、みんなはただ狂おしくなっている。


 人は性欲に支配できるものである。未婚の性的関係などは俺が知らないが、よくこの目が見えてきたのは狂おしい兵士たちに犯される女と……子供たち。


 男性兵士の捕虜などは尋問のため、終わったらすぐによく殺される。長い間に拉致されたのは女性と子供たちである。そうであろうとも、時には誰かに気に入られる男性もそうされる。


 あまり寝られない、それは毎晩誰かの悲鳴が絶対に聞こえているから。チャンスを見逃さないように、受けた体に“実験”を行っている。


 多くの被害者も奴隷になって、生活がより酷くあると教えられた。これは兵士か軍事の話だけじゃない、政治家たちもそれをやっている。奴隷売買だ。


 戦闘中、拘束されるものはよく泣いていて、自傷して、自殺しようとするまでも。確かに、どうなっても味方がきっと来られるが、救われたらそれも嫌なことになる。


 教義の下で生きて戦いている。催眠のように、その影響が気づかずに体を動かせる。例え、もっと辛い生活に導かれるものだとしても。


 救われたら、待っているのは笑顔も支援もなく、怒っている悲観な顔だらけ。救いを与えた後、味方が罰を与える。それはただ拉致中と同じものである。


 ある日、ある女性が長い間に拘束されて犯されて、故に妊娠になってしまった。それを見つけた味方が罰を下し、最初は恥をかけるものであった。彼女は妊娠中でも自分の周りの弄び物になった。


 だけれども、流産はされないようにと命令された。出産したら、直後に自分の子供の肉体を食べようと命令された。泣きながら、怖くて食べて、吐いたりしていた。そうでありながら、人前で辱められ、教条中の家族と親族もそれを見つめていた。


 最後の罰が終わった時、用済みの彼女に死刑が下された。数ヶ月ほど、拷問を受け続けいた後、すぐに自由になっても、執行人を見たら恐怖な顔が表した。執行人は自分の息子であった。


 その後、息子は戦場に参加し始めて、その途中にも不満した父が裏切った。そのため、父を探して暗殺した。息子の心には迷いも悔いもなかった。それは教義のおかげだった。今、両親を殺すほど凄さを持っていた息子は敵に捕まれて、過去を思い出しながら、血が尽くす時を待っている。


 この地域では弾痕がない場所はない。壊れた銃もそれは子供の弄び物であり、そのように外へ出させる子供は間近戦争で戦い始まる。愛する親もこんなことにはもう慣れてきた。


 兵士だけじゃなく、遊び子供たちも幾つのビルを破壊することもできる。それはビルがもうどれほど撃たれて爆発に被害されて続けるのを示すものだ。


 子供じゃ国の軍隊に所属しなくても、兵士たちが手不足だから、子供たちを徴兵している。教義だから、子供はそれがカッコよくと思う。


 反抗する子供を見たことはないが、多分いてももういないだろう。当時の俺は仲間と一緒に戦い始めて、短い練習と劣等な武器で毎日敵を殺し続けていた。あの時の俺たちが人の苦しみの故に人生を楽しんでいた。


 俺が一番残酷であったかもしれない。俺のように、両親か親戚が裏切ったか間違いをした若者が沢山あり、執行するには怖がっていた彼らだから、俺がその役割を頂いた。自分が優秀なものだと思い、“臆病”な味方を叱って罰を下した。


 教義に飲み込まれるほどに兵士が極悪となり、それを教える人たちとの関係が深くなるほどに兵士が正気になれなくなる。


 そのことは俺にも経験された。同年同士よりも優れる達成で俺が最初の大報酬を受けた。それは捕虜を犯すことであった。


 それも正しいと思っていた俺が、恐怖のままで泣いている女を犯し続けて、一日の失敗と怒りが虐待として数人に叩き込んでいた。その“体”が使えなくなったら、生きるままにどこかへ捨てるか、他の捕虜の前に焼かれることも。


 でも、そのような過去話は今ならもう無意味だ。何回ほど味方と敵に拷問されていた俺が、今はただそれをまた感じることを覚悟すればいい、例え死ぬまでも。


 彼らの足音は少しずつ近づくのもはっきりと聞こえて、数箇所に止めて、それは他の捕虜を虐待か強姦するから。ここは一番離れて、最後になるはず。


 痛いと言えば痛い、恥ずかしいと言えば恥ずかしくても、こういうのが耐えられないなら、後に救われても結局何もできなくなり、その果ては味方に殺させるだろう。


 数人の大人たちだ。俺たちの発言を真似しながら侮辱している。よく30分までやるはずだが、やっぱりより長いと感じられている。


 今は違うかもしれない。もうこんなに長くても誰も救いに来ない。ここにいるものが大抵もう耐えてできそうだ。


 今なら捕虜を焼かれることが無駄遣いと思われている。それは臓器売買だから。意識があるままに、臓器が取られて死なせる。


 健全な人生もなく、栄養不足である自分だと思っているが、漸くこの汚れていた臓器を取るものがいる。価値がないはずでも、それを判断するのは取る兵士の仕事じゃないから。


 鎖から離れた、それはこんな“手術”のおかげである。もっと簡単に動けるはずだが、そのための身体部位はもうない。


 それでもこれが本当でいいのか?これは終わりの終わりだ。対抗したくないか、俺が?まだ奴らの姿が見えている。まだ“味方”と“敵”を思っている。まあ、どちらでも同じだ。同じ狂おしく、同じく鎖で縛られてほしい……。


 起きたものも誰も知らないままに、その調子で大人たちが足掻いて逃げようとしている。その後、彼らが鎖に絞られているから動けなくなる。その状態で近づいている少年に怖がっている。


 “敵”はそうなら、“味方”がもっと面白くなる。言うことがもっと多くあっても、俺には無意味であり、聞こえないようであるから。結局、こいつそいつもただ怖がっていて慈悲を願っていた。


 言葉はもう無意味だから、教義を教えるものの役割も終わり始める。奴らは一番最低だ。自分が何の罪を犯したことがないように、神に祈ってばっかりである。


 願望はまた果たせず、本基地を訪れ、皆殺ししようと思う。だけど、前より全く違うところである。誰もいなさそう。血が壁を染めている。


 人間じゃないとは中身だけと思うが、体も化け物。奴らか、奴らを殺した化け物を問わず、俺はただ鎖に吊っている武器で全部切り倒している。


 この奇跡が長い時間のためじゃないね。謎の影が及んだら、強い化け物がいきなり攻め始める。機関銃と爆弾で装備されて、体がどんなに攻撃されても殺せない。伏せるまま、俺が死亡を迎えながらも、チャンスを待っている。


 ——その時、化け物が真二つになって倒された。


「面白い人が面白い力を手に入れた様だ。」


 救ってくれた人は曖昧で褒めてくれた後に、意味が分からい言葉を口にしている。もう他の道を見つけない自分が、彼を信用して一緒に行くことにする。そうしたら、桜井元春を名乗る男が笑っている。


 この後の旅は自分がもう予想できない物語だ。


“A cheerful melody made from agony.”

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