明晰夢ドリーマー
クライングフリーマン
明晰夢ドリーマー
私は、よく夢を見る。「希望を込めた未来計画」のことではない。
就寝時に迷い込むアナザーワールドのこと。
「明晰夢」とは、「夢を見ているときに『自分はいま夢を見ている』と自覚しながら見る夢のことらしい。
尿意便意を催したり、トイレを探したりしていると、『夢だな』と判断しやすい。
他に、自覚があるとすれば、『電話』だ。黒電話を含む固定電話ダイヤル式、つまり、指で廻してストッパーまでのリーチで番号の数字を通信に使うやつは、絶対どこかで失敗する。
ケータイ電話(ガラケー、スマホ、ガラホ)では、相手になかなか繋がらない。
何度か失敗して気づく。
単純に「電波が繋がらない」場所にいるのではない。アナザーワールドなのだ、と。
気づくと、目が覚める。
取り敢えず、トイレに行き、用を足してから「反芻」する。そして、反省する。
高度な明晰夢ドリーマーは、制御出来るそうである。
私は、幸か不幸か凡人だから、出来ない。
当常任物は、死んだ人も生きている人も、皆若い。
そして、「はっきりと」しゃべる。
体に訴えて来る夢は、トイレだけとは限らない。
台風が迫ってくるのに、雨戸がきちんと収まらない、という夢は「寒い」状態だ。
エレベーターやエスカレーター、階段の上り下りが激しい夢は、脚が疲れている。
起きると、こむら返りしたりする。
駅で、駅員が意地悪して終電に間に合わない夢は、「明日の予定に不安」がある時に見る。
これは、実体験だ、台風難民になりかけた時の経験だ。これも、「「明日の予定に不安」がある時に見る。
就職して、初出勤で失敗ばかりする夢を見ることもある。
これも、実体験。ろくな「会社員生活」をしてこなかったから。
夜中に起きないで、朝を迎えるのは、年に1,2度だ。
何があっても、「明日」は来る。「死に地獄」に行くまで、「生き地獄」は続く。
そう思いながら、眠りにつく。
朝を迎えた時、恒例の「ひとり反省会」が始まる。
―完―
明晰夢ドリーマー クライングフリーマン @dansan01
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