第2話 今でも好き?
登場人物
性別:男
年齢:25
身長:172
性別:女
年齢:25
身長:163
性別:女
年齢:25
身長:144
その後、少し間を作って七海は言葉を続ける。
「今の太希君はあんたの事、どう思ってるんだろうね。」
その七海の疑問に水樹は目線を
※
次の金曜日。
水樹はいつもの様に太希の家でチューハイを飲んでいる。
床に寝転がった水樹は酔った甘い声で太希にお願いする。
「太希君~。なんかおつまみ作って~。」
「はぁ?!つまみ?!自分で買ってきたスルメがあんだろがぁ。」
そう言いながら太希はスルメが入った袋を掲げる。
「もっと家庭的なおつまみが食べたいの~!!」
そう駄々をこねる子供の様に水樹は体をばたつかせる。
「わ~ぁたから落ち着け。ここマンションなの。下の部屋の人に迷惑だからやめろ。」
そう言って太希は水樹の駄々を止める。
キッチンに来た太希は考える。
(さ~ぁて、どうするかな?
つまみなんて作ったことないからなぁ。
とにかく冷蔵庫の中を確認しますか。)
そう思って開けた冷蔵庫にある使えそうなものはキュウリ1本だけだった。
「・・・適当に切って、醤油とごま油で味つけすればいいか。」
そう考えた太希は3分ほどでおつまみを作り終える。
※
「うむうむ。シャリシャリしてて旨いですなぁ。味もお酒に合う。合格です。」
そう言いながら水樹はキュウリを酒で流し込む。
「満足してもらえたなら、何よりです。」
そう太希は言葉を返す。
「よ~くできましたね~。」
そう言いながら水樹は太希の頭を
(この…酔っぱらいが。)
そう太希は心の中で思いながら水樹に呆れた視線を向ける。
※
それから数時間後、水樹が声を小さくして太希に尋ねる。
「・・・ねぇ。太希君。」
「ん?」
「太希君は…私の事…今でも好き?」
そう予想もしていない質問に太希は動きを止める。
太希の目に映る水樹は真剣な眼をしていた。
太希はその眼に
「好きだよ。」
その短い太希の返事を聞いた水樹は最初、嬉しそうに目を輝かせるがすぐにその輝きは消え、寂しい影を作る。
その影に太希は気づかなかった。
※
それから数時間後。水樹は酔いきって床に倒れる。
そんな水樹に太希は毛布をかける。
「ありがとう。」
そう水樹が微笑んでお礼を言う。
「ねぇ。太希君。私の事、恨んでる?」
そう
「だって私、太希君の事、意味の分からない言葉で振ったでしょ?」
そう言われて太希はその言葉を思い出す。
{太希君の事は好きだよ。
でも…付き合えない。}
「意味の分からないって自覚はあるんだな。」
そう太希が言うと水樹は軽く笑う。
「当たり前でしょ?
私、そこまでバカじゃないよ?」
その水樹の言葉に微笑むと太希は答える。
「安心しろよ。恨んでねぇから。」
そう太希が言うと水樹は安心した様な笑みを見せる。
「ありがとう。太希君。」
そのお礼には返事を返さないで太希は立ち上がると「おやすみ」と言ってリビングの電気を消す。
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