私達だって痴漢冤罪は許せない

@ymario

それでも私はやられた

痴漢冤罪が話題になってたから、私が痴漢にあったときの話をする。


十何年経っても昨日のことのように思い出せる。

だけど十何年経ったからやっと、知らない人に公開できる気もする。

あの頃の私の気持ちを供養してあげたい。


当時私は18で、彼氏との待ち合わせ場所に向かう途中京浜東北に乗っていた。

18時台の電車だった。

服装はショートパンツにニーハイ。

電車は帰宅する人とこれから出かける人でいっぱいで、ぎゅうぎゅう詰めではないものの満員だった。


蒲田-川崎間は気持ち程度だけど少し長い。

痴漢…?お尻を触られている気が、する。

動揺したけど、当時話題になったことがある映画のタイトルを思い出した。

「それでもボクはやってない」

痴漢冤罪の話。

見たことはないけど、それでもメディアで流れた情報だけで、冤罪だけは被せるわけにいかないと思っていた。

18歳。東京に住んでいたら、それなりに痴漢みたいなことはされる。

ガラガラの電車でわざと隣に座って寄りかかられたりで、こんな風に直接的な痴漢は初めてだった。


冤罪だけは。

私は度胸があった。

足を、開いた。

ショートパンツと太ももの隙間から手が入った。


「痴漢です」

どれだけの声量だったのかはわからないけど、私は痴漢の手を掴んだ。

周りの人、サラリーマンの男の人が2.3人。

近くにいたお姉さんが1人。

次の駅で一緒に降りてくれた。

駅員さんを呼んでくれて、事務室みたいなところに皆で入って、警察が来るのを待った。

お姉さんは見ていたのか、一緒に証言してくれた。

男の人達は、痴漢が逃げないように一緒にいてくれたんだと思う。

あの時の方々、本当にありがとうございました。


警察がきて、川崎署に移動。

取り調べ?事情聴取は体感では一瞬だったのに、開放されたのは深夜2時だった。

痴漢されて6時間拘束。

おとこのひとにも、おんなのひとにも、いろいろきかれたきがする。

この時間は当時から全く記憶がない。


勿論途中で連絡した彼氏は、ずっと待っててくれてた。

お姉さんはどうなったんだろう。

あの頃の私はそこまで気を回せなくて、お姉さんも署まで来てくれて、おそらく私ほどではないものの事情聴取されたのに。

お礼も言えてない。



この話が私の中で辛いのは、ここから。

痴漢されて捕まえて、それで終わりじゃないんです。


捕まえたから、当然慰謝料のやり取りがあります。

だけど私は未成年だったから、対応するのは親。

当時母子家庭で祖父母と曾祖母と5人暮らしでした。

母親は統合失調症で、大変メンタルが弱い。

一ヶ月〜三ヶ月くらいだったか、向こうの弁護士とのやりとりで病んでしまう。

でも私は未成年だから介入が出来ない。

当時のことも思い出したくなかった。

そんな中でおばあちゃんに、大好きなおばあちゃんに、

うちのなかで唯一信頼して頼れる大人のおばあちゃんに、

「もうママ限界だから許してあげて」

って、

わたしの味方はいないんだなって思った。

痴漢にあったのは私なのに、私で、私だから許さないといけなくて

母親は10万で決着したらしい。

そんなことある?

勿論10万はそのまま渡されたけど、さすがに

あんなに傷ついて大変な思いして、時間もつかって10万って。

あえてぞんざいな言い方をすれば、少しお尻触られただけで10万円。

そう言うこともできるけれど

受けたのは心の傷で

痴漢冤罪で人生が終わることもあるかもしれないけど

痴漢されて人生が終わる事もあるんだよ。

家族誰も信じられなくて、優しくしてくれた彼氏に依存して

別れてからも8年引きずった。

告白されても、忘れられない人がいるからって答えて

それでもいいって人と何回か付き合っても結局忘れられなくて全員傷つけた。


許してあげなきゃいけないことが許せない。

やっぱり、私の気持ち供養なんかしてあげられない。

痴漢も、痴漢を守る弁護士も許せないよ。

それでも、まともな私たちは冤罪させないようにしてる。

まともじゃない女が冤罪かけるのは許せないよ。

だから、まともな男性のあなたは、痴漢ぐらいって思わないでください。


だからどうこうしてほしいわけじゃなくて、ただ、許さないで、擁護しないでください。

私達だって痴漢冤罪は許せない。

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