第2話
「あ、新入生はあっちに集合みたい!」
「優樹くん、行こう!」
◇
「あの
入学式が終わった帰りの車の中で、
「……ど、どうしてそう思うの?」
「そんなに顔真っ赤にしてたら、誰でも気づくわよ」
助手席に座る優樹の顔をチラリと見ながら言う
車を走らせながら、
あの様子だと、
淡い桃色に色づいた頬や耳、優樹のことを見つめる瞳がなによりもの証拠だ。
──一瞬、
──“あの人”にどことなく、似ている。
そう思ったが、すぐさま、そんな偶然あるわけないと思考をそらす。
「お似合いね」
◇
──高校入学から二週間ほどが経過した。
「学校はどう? 友達はできた?」
目の前に座る息子、優樹に対し、何食わぬ顔で聞いた。
内心、緊張している。
優樹は魅力的な男だ、と
優樹は幼い頃から穏やかで優しい性格だ。
それに反して、端正でクールにも思える顔立ち。
元々、凜々花に似た、ぱっちりとした目。だが、少し切れ長な目元や、涼やかな薄い唇、細身で両親ゆずりの長身は、口数の少ない性格も相まってか、どこかミステリアスな雰囲気を纏っている。
本人が望めば、すぐにでも華々しく芸能界デビューできるだろう、と
それは決して親の欲目ではなく、長年、芸能界に身を置き、多種多様な華のある見目麗しい芸能人を見てきたからこそ分かるのだ。
本人の口からは聞いていないが、周りの生徒からもモテてきたことを
例えば
熱を帯びた、視線は恋愛感情を伴ったものであることは、きっと
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