第19話 新たな脅威の出現

 玲二が三田村たちに「ざまぁ」を果たし、復讐の火を消し去った後、彼は新たな目標を見つけるため、エリザとセリーヌとともに再び旅路に出た。彼らの旅は穏やかで、しばしの間、平和な日々が続いていた。しかし、その平穏は長くは続かなかった。


 ある日の夕暮れ時、彼らがとある小さな村に立ち寄ったとき、その村では不気味な噂が広がっていた。


「最近、この村の周辺で人が突然姿を消してしまうんだ……」


 玲二たちは宿屋で一息ついていると、村人たちの不安そうな話が耳に入ってきた。村人たちが集まり、小さな声で話し合っているのが聞こえてくる。玲二は興味を抱き、村の長老らしき老人に声をかけた。


「何が起こっているんだ? 人が姿を消しているというのはどういうことだ?」


 長老は怯えた様子で顔を上げた。


「最近、近くの古い遺跡で何かが目覚めたようなのです。夜になると、不気味な光が遺跡から放たれ、人々がそこに引き寄せられるようにして、戻ってこなくなってしまうんです……」


 玲二は目を細め、危険な気配を感じ取った。エリザとセリーヌも村人たちの話に耳を傾け、ただならぬ事態が起きていることを察した。


「遺跡……何かが封印されている可能性があるな」


 セリーヌが真剣な表情で言葉を漏らす。彼女の魔力感知の能力は高く、遠くからでも遺跡に漂う不穏な魔力を感じ取っていた。


「玲二、これはただの事件ではないわ。強大な魔力が封印されているかもしれない。もしそれが解き放たれれば、村だけでなく、周辺の地域全体が危険にさらされる可能性がある」


 エリザも警戒心を強めながら頷いた。


「何かが目覚めているということは、それを止めなければさらなる被害が広がるかもしれないわ」


 玲二は思案し、しばらく考え込んだが、すぐに決意を固めた。


「俺たちでその遺跡を調査しよう。今ならまだ間に合うかもしれない。放っておくわけにはいかない」


 彼らはすぐに行動を開始し、村を出発して遺跡へと向かった。

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