話し合い

次の日いつも通り学校に来た生徒はたったの12人だった。


「半分以上休みってどゆこと?」


山本あかねは少しキレ気味でみんなに言った。


「仕方ないよ、学校来たって授業はやらないしただの犯人探しだもん。」


山本を落ち着かせるよう学級委員の森本はこう言った。みんなは確かに、と納得をした。そして数十秒の沈黙が続いた。


みんなが「どうしようか」と思ったその時


「てか殺したって確定ならどーせ香里奈だろ」


「は?」


「だってお前サクラさんのこといじめてたじゃんみんなだってその事は知ってるよさすがにやりすぎだよ」


確かに『石井 香里奈』は要サクラのことをいじめいた。1年の三学期に石井香里奈が大好きで片思いをしていた『遠藤 大和』にサクラが告白をされている所を見てしまいそこから香里奈はサクラがずっと気に入らなかった。


「確かにいじめてたのは事実だけど殺してない!そんなこと言うならお前だってそうだろ?なぁ山本」


「いじめてなんかないよ私何言ってんの笑」


そういう山本に香里奈は言った


「お前がサクラのこと気に入らなくて裏で悪口言ってたの全部知ってんだよ」


みんな唖然とした。だって山本あかねはみんなに優しくおちゃめで男子からも女子からも人気があった。そんな彼女が人の悪口を言っていたとなるとそれはみんな驚く話しだ。


「え、は、わ、わ、たしそんなのしてない言ってないサクラさんをいじめてなんかない!」


そう断言した山本だったが少しの同様が見られみんな冷たい視線を送った。


バンッ!


いたたまれなくなった山本が教室を飛び出し家に帰った。状況はどんどん悪くなり学校に来る生徒が減ってしまった。リーダー的存在だった山本が居なくなった今、仕切る人はいなくなり沈黙が続いた。


「自殺だって警察に断言された要さんを先生はなぜ殺されたって言うのかな?」


沈黙の中口を開いたのは気分屋で学校にあまり来ないが成績が毎回トップの『星乃 ひめ』だ。

確かに自殺だと言われたのに先生は殺されたと言ったのか不思議だった。


「え、じゃ先生が犯人、ってこと、、?」


森本が聞いた


「私は探偵でも警察でもないから分からないけどそれなら私たち31人に犯罪者だと言わないんじゃないかな?わざわざ自分の危険を晒すことはしないと思う。」


星乃ひめは冷静沈着でいつもぼーっと何かを考えている。星乃ひめの言うことはいつも正しいだからみんな納得した。


「とりあえず明日また考えを整理しよう。来てない人もできるだけ呼んで話し合いしようよ」


みんな森本の意見に賛成し今日はひとまず帰宅した。

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