31人の殺人犯

る。

卒業までの50日間

キーンコーンカーンコーン


学校全体に響き渡るチャイムの音


ガラガラ


担任の『高橋 裕也先生』が教室に入ってきた。卒業までの残り50日間平穏な生活が送られるとそう3年5組の生徒31名、みんな思っていた。


バンッ


高橋先生が教卓に手を思いっきり叩きつけた

みんなが驚きガヤガヤしていた教室は静まりみんなが高橋先生を見た。そして高橋先生は口を開いた。


「お前ら全員殺人犯だ。」


「は?」


31人みんな口を揃えて言った。


「せんせー朝だから寝ぼけてるのー?笑」

クラスの中心で、よく色んな人を笑わしている『山本 あかね』が口を開き周りも

「そーだ笑」「寝ぼけてるの?笑」とガヤガヤとした。


バンッッ!


高橋先生が教卓を蹴り倒した。みんなが先生を見る。

「先生、どうしたんですか?大丈夫ですか、、、?」


口を開いたのは学級委員の『森本 信治』だ。森本はとても臆病な性格なうえ震える声で先生に聞いていた。


「これは笑い事でもなんでもない。さっきも言った通りお前ら31人は犯罪者だ」


そう先生は言った。


まだ状況を理解出来ていない31人は黙って先生の話を聞くことしか出来なかった。


「このクラスは何人だ?橋本、答えろ」


「31人、です、、」

普段は読書をして静かにしている『橋本 葵』が先生にさされて31人と回答した。だが


バンッ!


「不正解」


思いっきり机を叩きこわい瞳でこっちを見てくる先生。普段優しい先生がこんなに急変してみんなとても怖がっていた。


「じゃ次、おまえ、このクラスは何人だ」


「はい。31人ですが1年前まで32人でした」


次に口を開いたのはサクラと親友の「榎本 瑠衣」だった。先生はスっと姿勢をただしみんなにこう言った


「そうだ、1人『要 サクラ』をみんななぜ忘れる?忘れてはいけない」


要サクラは1年前、学校の屋上から飛び降り、自殺をした。だがそれなのになぜ31人が犯罪者なのだ?みんな疑問に思い教室がまた少しガヤガヤする。


「要サクラは自殺じゃなかった。お前らの誰かが殺したんだ」

そう先生は言った。


そこで教室が一気に静かになる。


「お前らに時間をやる。期間は卒業式まで。お前らがお前らの手で犯人を捕まえろ。この間学校に行く、行かないは自由。ただ10日に1回、計5回は俺が指定した日時学校に来い。」


先生はそれだけ言って教室を出た。


一気に教室が騒がしくなる


ガヤガヤ ガヤガヤ


「ちょっと、みんな聞いてほしい、」


口を開いたの山本あかねだ。周りからもかなり信頼を得ていて好かれておりそのためみんな静かになる。


「ごめんみんな、静かにしてくれてありがとう。そこでひとつ言いたいんだけど、さっきの先生の話理解出来る人いる?」


みんなうーんと首を傾げている。続けてあかねは

「だって自殺だったって言われていたのに先生がいきなり自殺じゃない、犯人がこの中にいるとか言われても、、じゃない、、、?笑」

みんなが“確かに”と思いながらうんうんと首を縦に振っている。


「犯人とかくだらねー死んだやつ言及して何が面白いんだよあいつは自殺したんだろ?」


そういったのはクラスでも他の地域でも少し有名なヤンキーの『田中 龍司』だ。田中は話し合いとか大っ嫌いだ。一言言って田中は教室を去っていってしまった。


「私も犯人とかじゃねーし帰るわそっちで探偵さんごっこしてくんね?巻き込むなよ私を」


学校にサボりがちな『山口 ひな』だ。よく学校をサボって他校の人とコンビニの前でタバコを吸っているのを見られているらしい。


2人帰ってしまったのとまだみんなの気持ちが落ち着かず今日はとりあえず一旦帰ることにした。

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