世界最後の日にできた友達と楽しく遊ぶ。
そんな少女たちの一日を描いた物語です。
主観描写がのんびり物憂げで、それでいて刺さるほどに瑞々しく物悲しい。
まるで主人公の進む先の何処にも、薄められた透明な悲しみが置いてあるように感じられます。
友達ができて、遊び始める。
友達が自分のことを話し始める。
物語がここまで進むと、そこからはなぜか、じんわり胸が締め付けられます。
世界の終わりの寂寥感や悲哀を描いた作品ではありません。
この物語には仄かな楽しみがあります。
それがどうしてだか、とても悲しい。
長く短い一日だけの心のふれあい。
胸にせまる大きな感情。
読む価値のある物語です。
どうぞご覧ください。