【第七話】「赤色矮星流星群」

 結局、彼にはスクランブルエッグを食べてもらった。


 卵焼きは、……またの機会にとっておくことにした。


 彼は、朝から叫んだり、落ち込んだり、怒ったりで元気そうだった。羨ましい。


 そして、やっぱり彼は鈍感鈍チン野郎だった。さっきもそっぽを向きながら顔を赤らめてたのに、彼は「あ、これ! 朝ごはん、スクランブルエッグかー。うまー」とか言いながら現在進行形で食べている。ケチャップで。

 

 彼女の健気な努力と味の違いに気付け、バカ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る