プロローグ 中編

 私の目の前から崩れ去った大きな暗闇の向こうにあったのは


 ジャングルのように大きく茂る

     沢山の見たことのない生植をした木々、

 遠くに見えるにとても大きく

     時が止まっているように見える綺麗で凛々しい湖。



      この日本にこんな景色なんて今はない。



 しかも、この様な景色は少なくとも、

 軽く見てもこのそれは数千年も昔のだ。

 私のような一般人が軽々しく見ていいものではない。

 こんなに大きな物を見ていたら、

 さっきまで私にあった不安と体の違和感など

 そっちのけにして不思議と私の前から消えてしまった。

 

 


      ここはどこなのだろうか。



 周りに何かがないか、そう考え。

  トコトコ てくてく と少しづつ探し歩いていると

 私は先程遠くから見た大きく凛々しい湖にいた。




     いつの間にこんな所まで来たのだろうか。




 私は目の前にあるとても大きな湖の前で

 小さな卵の殻を被ったヘンテコ幼女を見ている。意味がわからない。

 幼女は訳がわからない顔をしながら驚いた顔をして止まっている。



     この目の前にいる女の子は誰なのだろうか?


 

 何がともかく、私は幼女に話しを聞こうと思い。

 幼女に触れようとした。

  チクタク チクタク リンドン リンドン

 不思議と心臓から血の流れる音が大きくなり

 私は幼女に触れようと

 ゆっくりと少しづつ動き始めた。





 するとその幼女は私のことを不思議そうな顔をしながら

 私と同じ様に触れようとしていた。

 私は目潰しをされそうかと思った目を瞑ってしまった。

 だが、目にはなにも感覚がなかったので

 恐る恐る目を開けてみると。

 幼女は私と同じ行動をして止まっていた。

 幼女以外は普通に動いていたので、

 世界の時間が止まっていたわけではない様だ。

 私が動くと幼女も動く。幼女が動くと私も動く。








 






      どうやら、この私、鵜月うづき卯和しげかず

         その辺にいる様なおじさんから

この卵の殻を被ったヘンテコ幼女になってしまった様だ。





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