終わった夏休み
わかばさん
第1話
「突然だが僕はループしている」
部屋で見つけた日記にはそう書いてあった。
「なんだこれ」こんな日記をつけた覚えはないえっと、日付は、、20××年8月31日(日)曜日?近くにあった携帯を取る。「やっぱり」と声が響く。この日記は今日書かれたものだ、だけど僕は本当にこの日記に覚えはなかった。そうこうしているうちに明日になろうとしていることにきづく、カチッと長針が動くが何も起きない「やっぱり」と僕は肩を落とした。
翌朝僕は学校に行く支度をしていると母さんが「もー、学校は今日じゃなくて明日でしょ」と僕に言ったので疑いつつもスマホを見るとそこには8月31日の日付があった。僕はループしている、あの日記に書いてあったことだ。そして母さんのセリフもまたあの日記と同じだった。あの日記には続きがあって、ループに気づく前に変な色の雨が降っていたことや時々記憶がなくなるため日記を書き始めたこと今は10回目の夏休み最後だということそして最後にループを終わせる方法はまだわかっていないことなどが書かれていた。この日から僕はループを断ち切るためあらゆることを試した。何回も何回も何回も。幸い記憶はなくならなかったけど終わりが見えないこの状況に嫌気がさしていた。
部活の午前練の帰り道、疲れた顔をしていたのだろうか顧問にすごい心配されたことを思い出しながらこの日常が早く終わることを願っている僕を、白く大きな光が包んでいった。
「突然だが僕はループしている」部屋で見つけた日記にはそう書いてあった。
※※※
「あーまた負けた」とおさげのかみが足を鳴らす。するときれいなかみが口角をあげ言う「ほんと星守り苦手だよねー」どうやら星を奪う側と守る側に分かれて戦うゲームをしているらしい。「そういえば、アレどうなったの」とおさげかのかみが聞くと「あー、バグね直したよ。誰かさんがコーヒーをこぼした時から増えて大変だったけどね、」ときれいなかみが答えた。「その節はどうも...」とおさげのかみが謝る。そして色のない笑いを見せて言う「よし!もう一回戦だっ」白熱した戦いはまだ続きそうだ。
終わった夏休み わかばさん @kotoji_a
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます