第5話脅しの呼び出し
土曜日の目覚めは7時になる直前だった。
SNSのアプリのメッセージが届いた通知音で起床し、二度寝をしようと上瞼を閉じ、10秒も経たずに二件目を知らせる通知音がスマホから鳴り、メッセージを確認した。
安野からのメッセージだった。
『9時までに来て。***——』
おそらく、安野の自宅の住所であろう情報だった。
その後に届いたのは、脅しと捉えられる一言と音声が届いた。
音声を再生すると昨日起こった出来事を収めたモノで、私の荒い息と喘ぎ声、ぐちゅぐちゅと聞こえ続ける物音が混ざった忌まわしい音声だった。
「ひぃっ……なんてやつだ」
眠気が飛び、ベッドで上半身を起こし、音声を止め、自室を出て、洗面所で洗顔を済ませ、階下のリビングに下りた私だった。
母親が私を見るなり、驚き、朝食を作り出した。
私はダイニングテーブルに並べられた朝食を腹に収め、リビングを出て自室に戻った。
スマホに安野からメッセージが届いていた。
着る洋服を指定した文言だった。
「そんな都合良くあるわけないじゃん……」
私は愚痴を漏らしながら、タンスを漁ること20分、安野が指定してきた洋服が見つかった。
「……まただよね」
私は着替えを済ませ、安野が送ってきた住所を検索して、安野が提示してきた時刻に間に合うか間に合わないか怪しい距離があり、慌てて支度を始めた。
バスに乗り、バスを下りた停留所から500mは離れた目的地で、私は走っていた。
8時55分に送られてきた住所に到着した私は、一軒家の前で膝に手を置き、呼吸を整えてからインターフォンを鳴らした。
「来てくれたんだね、瑠美。さぁ、上がって。親は出て居ないから」
インターフォン越しの安野美結の声は歓迎するような声音ではなかった。
私は門扉を開け、玄関扉まで歩いていき、玄関扉を恐る恐る開けた。
「ようこそ、瑠美。無理言って悪かったね。昨日の瑠美が穿いてたパンツを返す為に呼んだんだ。さぁ、上がって上がって」
「お、お邪魔しますぅ……はいぃ」
露出度の高いキャミソールに太腿を大胆に露出させたドルフィンパンツを穿いた姿で、裸足のままでスリッパを履いている彼女の背中を追ってリビングに脚を踏み入れた。
壁に額縁に収められた賞状が四つも飾られていた。
「何を飲む、瑠美?何でもあるから遠慮なく言って」
「炭酸飲料以外なら何でも大丈夫……です。あれとかって、安野さんがとったの?」
「あれ?あぁー、そうだよ。ウチのこと、気になんだ……瑠美は。和菓子ってイケる、瑠美?」
「食べれないことはないよ」
「そう。先にウチの部屋に行ってて。二階のウチのネームプレートが掛かってるから、案内しなくても分かるでしょ」
「うん……分かった」
私はリビングを出て、階段を上がり、美結とあるネームプレートが扉に掛かった部屋に脚を踏み入れる。
テーブルの傍に脚を崩して、座る私。
安野美結の部屋を見まわし、彼女を分析しようと試みる。
私が彼女の部屋に脚を踏み入れ、5分も経たずに彼女がトレーを手にして姿を見せた。
「お待たせ〜!すぐ、瑠美のパンツ持ってくるから!」
彼女はトレーをテーブルに置き、部屋を出て、1分も経たない内に戻ってきた。
「はい、しっかり洗濯したから安心して。昨日は気分がノっちゃって、瑠美に無理を強いちゃった。ごめんね、あんな絶頂かせて」
「あぁ、う、うん……」
「それでさ……今日も、瑠美を絶頂かせたいんだけど……ダメ?こんなこと頼めんの、瑠美しか居なくて……恋人、出来た?」
「居ないけど……恋人は。ほんとに私しか頼めないの、ソレって?」
「ほんとだって!瑠美が痛がること、しないから……ねぇっ?お願いだよぉ〜瑠美ぃ!」
「拒んだら、さっき送ってきた音声……広めるって感じなの?」
「そういうのじゃなかったけど……消してないから、どうとでもなるのはなるって感じかな」
「昼から逢う約束してる人がいるから、シたいなら早く……済ませて」
「そう……じゃあお言葉に甘えて」
私は彼女に肩を掴まれ、そのまま床に倒され、彼女に身を委ねた。
私は自身のアソコが壊れていくのを実感しながら、安野の舌に、指に、快感を身体の隅々まで刻まれていく。
二時間ほど彼女に私の身体を弄ばれ、三度は絶頂かされた。
浴室でも彼女の手は緩むことなく、喘がされた私だった。
私は彼女が出したういろうを湯呑みに注がれた緑茶と共に食べ、スナック菓子も残さずに食べた。
私は佐伯の自宅に赴くために、安野家を後にした。
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