花の名前 🌼
上月くるを
花の名前 🌼
花の名を少し覚えて小鳥来る
気が合ふといふ幸運や小鳥来る
小さき家に青き風吹く秋の朝
秋暁の新たな街へ分け入りぬ
旅立ちの雲の晴れ間の秋日かな
雨あがり芒てんでに起ちあがる
バス停の番の案山子の律義かな
まばたきや畦の白鷺あふぐ空
人を待つ愉しさうふふ金木犀
秋暑し夫婦でひとつ抹茶ラテ
秋晴に未来まかせて言祝げる
節目成し真青な沖を鰡飛べり
海底の先はどの国沙魚びより
不滅なる豊と修司りんご剥く
老学に師を得て菊の芳しく
先輩はずつと先輩とろろ汁
引出しの端切とりどり赤い羽根
無花果やだらんと抱かれ猫素直
秋入日帰巣の鳥の腹白し
秋灯に上着の解れ繕ひぬ
花の名前 🌼 上月くるを @kurutan
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
同じコレクションの次の小説
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます