2話 出会いと動き出した歯車

昼休みになり、各々が集まり昼食を取る風景……

いつもと変わらない風景が、目の前で広がっていく事に少しホッとするような感覚で自身も弁当を広げていく。

竜也「でさ~ 最近は体感型とかもいっぱいあるからさ~ パソコンあるからはじめたんだけどさ~ 」

竜也と一緒に食事をとりながら、情報交換会のように話を聴いている。

(そうだよなぁ体験型とか没入型か…最近増えてるもんなぁ)

竜也「よる~? 聴いてるか~? 」

俺「あ ごめんごめん~ それではじめたんだよね~ どうだったのさ~ 」

少し興味がないと思われたのか表情が微妙だった竜也の顔は興味を示すとパッと明るくなり話し出す。

竜也「最初は据え置きのハードには敵わないとか PCゲームの方が楽しいじゃんって思ってたんだよ~ でもさ~すっげえの没入感? VRの世界で交流できる奴をしてみたんだけどさ~ そこに自分がいるって言うのかなぁ~ 俺じゃないけど俺がいるっていうのがさ取り合えずすっげえの! 」

凄い熱量である事から竜也はそのVR体験が驚きと興奮に包まれていたのかその感情の波は、よるをワクワクさせるには十分であった。

俺「そうなんだ~ へ~ 自分じゃない自分かぁ 竜也がとりあえずハマっているのはわかるよ~ あはは 」

竜也「んだよ~! なんか茶化す感じだなぁ~ 見ず知らずのお姉さんとかに撫でられたりなんてVR とかじゃなきゃされないだろう? それが何かいがいにこうグッとくるんだよ~ 」

熱量は変わらないが茶化されと感じた竜也の言葉には羞恥が少し感じられるしかし信頼をしてくれているから話してくれているんだなとその心の動きに触れ気恥ずかしい感じになり。

俺「そっかそっか~ 竜也はそんな感じでメロメロなんだね~ でもとっても楽しいのは伝わってくるよ~ 」

少し、弄り過ぎかなっと思ったが、竜也は以外な反応を返してくる。

竜也「お…… おう そうなんだよ…… さいこぅ…… 最高なんだ…… 」

俺「でもさ! VR機器とか学生には手が届かない値段なのによく竜也は買ったよね 」

少し惚けた竜也に触れてはいけない気がしたので、触れずに話を変えて疑問をぶつけてみる事にした。 まさかこの質問が止まっていた歯車を動かすきっかけになるとは気づくはずもなく。

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